古くは「特攻大作戦」'67や「荒鷲の要塞」'68
その後では「ワイルド・ギース」'78や「戦争の犬たち」'80と
戦争ものが好きな私。
本来なら、戦争の本質とか、悲劇を訴える戦争映画を観るべきなの
でしょうが、ついつい戦争のアクション部分のみ見てしまう軽薄な私、
「ティアーズ・オブ・ザ・サン Tears of The Sun 」はそんな映画。
しかし、このカタカナ英語邦題では後々の記憶に残らない、
ここはやはり「太陽の戦場」とか「アフリカ血涙戦線」とか、
多少泥臭くても漢字邦題にしてほしかった。
戦場の舞台はアフリカのナイジェリア、日本人にとってアフリカは
馴染みが無い地、どこが平和でどこが内戦かさっぱり判らないが、
とにかくクーデターが勃発して、軍が大統領一族を処刑し、かつ
反対勢力の皆殺しがはじまったのだ。
米国軍特殊部隊に命令が下る、ジャングルの奥地で難民医療に当た
っているアメリカ人女医(モニカ・ベルッチ)を救出せよというのだ。
任務遂行100%の歴戦を誇る8名の戦士部隊が現地に潜入した。
隊長は(ブルース・ウィリス)で抜群のチームワークである。
しかし難民を見捨てて逃げる訳いかぬと、女医は激しく抵抗する。
ヘリから反乱軍の残酷な皆殺しを目撃した隊長は命令違反を決断した。
部隊は女医と難民達を引きつれ、国境をめざしジャングルの中を進む。
・・しかし・・反乱軍の追跡は確実に迫っていたのだ。
いやぁ~この手の映画の常套オープニングの如く、特殊部隊が登場
した時は格好良い、正に軍人のプロ中のプロで、特にスキンヘッドの
(B・ウイリス)は渋くクールそのものだ。
しかし今回はどうした?命令無視して、子供や難民まで救うことに
なる。彼は100戦練磨の冷徹なプロ、今までも多くの戦争犠牲者を
見てきたはずだ、いまさら仏心に目覚めたとは思えない。
やはり、泣き叫ぶ女医(M・ベルッチ)に目が眩んだとしか思えない!
美しく、且つ豊かな姿態が、彼の冷静なる判断を狂わせたのだろう?
果たして部隊は危機に陥るのだった。
いつの世も、男が判断ミスするのは女の仕業と心得るべき映画。
それから、最近評判が悪い米軍のプロパガンダの臭いもする映画です。
黒人監督のアントワーン・フークア作品
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