いやぁ~コロナの緊急事態宣言のお蔭で、私の外出がめっきり減りました。
映画界も観客入りが期待できぬと、日本もハリウッドも本格映画は制作延期
したり、上映延期したりで、観たい映画が激減したので、映画も観ずで、
そのせいもあり、Blogも休眠状態でした。
そんな中、松竹映画100周年記念作品と銘打ち、やっと山田洋次監督脚本に
よる本格映画「キネマの神様」が上映されたので、久々に劇場に行った次第。
さすが山田監督、良い映画でした。この映画、戦中戦後日本の代表女優
「原節子」を演じた(北川景子)さんの美しさがハイライトでした。
原作は原田マハさんの「キネマの神様」(2012)だが、それは現代パートの
部分のみ、過去パートは全て松竹撮影所に入社したばかりの山田洋次さんの
駆け出し助監督時代の自伝エピソードを脚本に加え、この二つの原作を
合体したものであります。
時は映画が娯楽の中心であった映画黄金時代、当時松竹映画の巨匠監督と
いえば「小津安二郎」「木下恵介」また当時の女優は「原節子」「岸恵子」
などが居た。山田洋次監督にとって、とりわけ「小津安二郎」監督に思い入れ
があるのでしょうネ、小津監督の「東京物語」'53のオマージュ作品として
「東京家族」(2013)をリメークしたほどです。本作でも北川景子演じる
(原節子)の東京物語の製作撮影シーンを入れていました。
さて若き時代の助監督・円山ゴウ(菅田将暉)と恋人淑子(永野芽郁)が演じ、
時が経ち現代のゴウ(沢田研二)、淑子(宮本信子)が演じた。過去と現代が
交差しながら物語は進行して行きます。この二人を取り巻く若き映画技師
テラシンさんを(野田洋次郎)そして現代テラシンを(小林稔侍)が演じたが、
両人とも巧いネ、これで人情映画が出来上がったと言える。
この映画晩年のゴウを主演するはずであった(志村けん)さんがコロナに
感染し急逝されたのだ。驚きましたネ、これで日本中コロナの恐ろしさを
実感しました。そして芸能界は日本一の喜劇役者を失ったのである。
誠に残念でなりません。
主役は一世を風靡したジュリー(沢田研二)さんに変更された。全盛期の
格好の良いジュリーを知っているがゆえ、私には、この汚れ役は正直!!
認められなかったですネ。しかしジュリーさんも良く頑張ってと思います。
一緒に見た女房と娘は心から感動しておりました。このコロナにより撮影も
遅れ、上映も遅れ、大変な苦労の末完成された。
志村ファンとしての私は、志村のダメ親父を見たかった。志村のゴウなら、
心根は良いが、博打と酒は止められないダメ親父そのもの、トラブル繰り
返しても、周りは呆れあきらめ、しかたないと思わせる人物その者で
あったと思いますネ。
他にゴウの娘(寺島しのぶ)、小津と思われる出水監督(リリー・フランキー)
ゴウの孫(前田旺志郎)でした。
コロナで劇場は私と女房と娘の3人のみガラガラで、映画の中の場末の劇場
「テアトル銀幕」より少なかったですワ。しかし、改めて映画っていいですネ
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