昨今の世界経済や政治、特に米国で発生した事象に対
して人は間の抜けた行動をしている。それに皮肉を込
めブラック・コメディーにした映画と言えましょう。
それは「Don’t Look Up 空を見るな」
米国の天文学者(アントニオ・デカプリオ)とその助手
(ジェファニー・ローレンス)はある彗星を発見する、
このまま行けば6カ月後に地球に衝突すると計算した。
→本年1月18日に小惑星7482が最接近した事を全く
知りませんでした。
彗星は直径10kmで衝突は人類の絶滅を意味していた。
早々米国大統領(メリル・ストリープ)に報告するが、
何と全く無関心!そんなこと発表したら支持率が落ち、
中間選挙に不利になるというのだ。→温暖化も戦争も
全て選挙に有利か不利かで方向を決める米国の風潮。
日本は「慎重に検討します」と先送りばかりする。
そこでTVのトークショーで暴露することに、司会者MC
(ケイト・ブランシェット)は軽い話題の一つとして扱い、
世間の反響は無。→不倫スキャンダルの方が視聴率は
上るゆえ、本当に必要な問題を扱わないマスコミ風潮。
NASA長官は天文知識が全く無い人、大統領の有力な資金
スポンサーゆえ指名された人、大統領に忖度して衝突を
否定した。→WHOのTOPが中国に忖度しているのと同じ
米国は衝突派と非衝突派に分断された。ホワイトハウスに
群衆が集まり、衝突派は人気ミュージシャンの歌を先頭に
「Just Look ups空を見よ!」と合唱。一方、非衝突派は
「Don’t Look up」 空を見るな!と大集会を開いた。
→正にあのトランプ前大統領による分断そのものである。
日本もコロナ対応で事実上二分されている。
政府は彗星に核爆弾を使って軌道を変える作戦を決定した。
しかし発射したロケットをわざわざ爆破させたのだ。
それは米国の巨大IT企業が彗星の中にあるレア・メタルを
採掘すべしという提案を呑んだのだ→正にGAFAによる米国
支配と拝金主義を象徴している。
果たして時間切れとなり、彗星は地球に激突した。多くの
人々はやはり愛する人と家庭で最期を迎えることになる。
→さすがハリウッドのSFX地球破壊シーンは見もの、破滅
シーンの無かったTVの日本沈没は恥ずべきである。
しかし、ちゃっかり政府要人とGAFAのオーナー達は宇宙船で
地球類似惑星に脱出していたのだ。→正に現代の格差社会を
象徴している結末である。その惑星は?Netflixでどうぞ。
監督はアダム・マッケイ ハリウッドの豪華キャストによる
Netflixの独占配信映画でした。この会社もGAFAの一人かな?
コメント
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