単なる、しゃれたセレブな男女の駆け引きラブコメディーと思いきや、
「ディボース・ショウ」は、なかなか考えさせる映画でした。
原題は「Intolerable Cruelty 」、直訳すると「耐え難いほど無情」
なんだか哲学的な題名であります。製作・監督がコーエン兄弟ですもの、
単なる軽いラブ・コメではなく皮肉的ビターなラブ・コメでした。
ロスの辣腕離婚弁護士マイルズ(ジョージ・クルーニー)と離婚太りを
ねらうゴージャス美女マリリン(キャサリン・ゼタ=ジョーンズ)との
裁判の駆け引きと、愛の駆け引きがテーマ。
米国は離婚大国だ。私の米国友人達も殆ど何回目という様相で、子供達も
連れ子同士が一緒に住み複雑だ。時には孫かと思いきや、最近再婚した
若い女房との間に出来た赤子を紹介され、驚くことも多々である。
「亭主元気で留守がいい」というのは貧乏日本人の妻の話である。
富豪セレブの世界では離婚によって財産をいただき、一生不自由ない
お金と自由を手に入れるのだ。C・Sジョ~ンズはそんな女を見事に
演じました。
彼女自身も実際あのマイケル・ダグラスと結婚する前に、もしも離婚の際の
財産分与条件「プリナップ契約」を決めているとのこと。実生活がダブルし
美貌とグラマラスなおからだと、あの野心的性格は正に適役です。
脇も宜しい、訴訟に負けて財産をとられるTVプロデューサーに
(ジェフリー・ラッシュ)が哀れ!
人のよい不動産王(エドワード・ハーマン)が楽しい、
そして田舎の石油成金(ビリー・ボブ・ソーントン)が相変わらず旨いです。
私としては・・
打算的で納得づくの「プリナップ契約付き結婚」もどうかなと思うが、
まったく計画性のない昨今の「出来ちゃった婚」もどうかなと思いますゾ。
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