明けましておめでとうございます。
今年の「映見はじめ」は新年に相応しく最高齢・現役
スター(クリント・イーストウッド)が主役と監督を
務める「クライ・マッチョ」を観ました。
凄い91才ですよ!まず生きているのが凄い!生きて
いても、寝たきりや車椅子でも不思議でない歳で堂々と
老カウボーイを演じたのです。
私の世代がTVにくぎ付けになった西部劇は「ローハイド」
(1959)ローレン、ローレンとフランキー・レインの歌を
バックに牛の群れを捌く、カウボーイ達、新米のローディ
(イーストウッド)はフェーバー隊長に怒られ、料理長
ウィシュボンからカラカワれるキャラクターであった。
その若者が老いて今作の(マイク・マイロ)になったと
思えば腑に落ちる。カウボーイからロデオの名手として
名を馳せたが怪我で引退、落ちぶれ孤独な老人の身である。
昔の雇い主から頼まれる。「メキシコにいる一人息子ラフォ
が元妻から虐待されている。その少年を助け出しテキサス
に連れ帰ってほしい」との依頼である。
首尾よく家から連れ出し、老カウボーイと少年と闘鶏用
ニワトリ(マッチョ)はメキシコからテキサスまでの
逃亡劇が始まった。
元妻はメキシコ・マフィアみたいな女、部下に後を追わせ、
誘拐事件としてメキシコ警察を動員させた。
正に私の大好きなロードムービー、オンボロ車で大草原を
走り、野宿し、逃げて迂回し、小さな田舎町身を隠した。
そこで食堂の女主人マルタ(ナタリア・トラヴァン)に
助けられる。その間、町の人のため暴れ馬の調教や動物の
治療などして町の人たちから尊敬される。正に昔取った
杵柄だろう。
老人の行動を見、話をする内に、少年は人生何たるかを判り
はじめるのが面白いのだ。決して模範的でない老人だが
人生の浮沈を繰り返し、「強さ(マッチョ)を目指す人生など
何になる!」と云い捨てる。正にイーストウッドの代表作
「夕陽のガンマン」「ダーティー・ハリー」で強さを極めた末、
91才で老境の覚りを開いた言葉である。
果たして、無事テキサスに辿り着けるのか?老カーボーイの
行く末は?それは劇場かDVDかNext-flixで見てください。
いずれにせ脚本は古典的単純、後味の良い映画でありました。
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