ビデオショップで何の知識も無く借りた1本だった。
どういう訳か、なにげなく借りるビデオはこの手が多い、
まず重くない、何も考えなくて済む、それでいてハラハラする、
しかし時々どうしようも無いB級以下に当たるリスクも多いのだ
「時間つぶしのつもりで借りても、時間の無駄では面白くない。」
勝手なものだ
「ヴァィラス」何のこっちゃ?英語でみるとVirus ビールス!
はは~病原体ものか「アウトブレイクかリバイアサン」タイプだなと
思った。
ロシア宇宙ステーション「ミール」に突如光が襲い、破壊された。
その時に、通信波を通して交信中のミサイル衛星追跡船にまで入り込んだ。
この光は知的電磁生命体だった。船のコンピューターを全て支配し、
あげくに乗務員300名を全員抹殺し、この船は漂流していた。
これを1隻の貨物船が発見した、船長、船員はこの無人の遺棄船を
ロシア政府に届ければ莫大な金をもらえると、ほくそ笑む
しかし電磁波生命体は人間を分析した結果
「この種(人間)は破壊的、侵略的、他の全てに有害なVirus」と断定し
全て抹殺し,半人間半マシンのバイオメカノイドに創り替え様とする。
何と「ヴァィラス」というのは我ら人間のことだったのだ。情けない!
しかし今地球上で人間がしている環境破壊や戦争やテロを見ると弁解できぬ。
さあ船員と半ロボットとの激しい戦いが始まる。
名優(ドナルド・サザーランド)が欲ボケの船長役で出演している。
この人が出るとどんなB・C 級映画もワンランク上がるから不思議だ
それにしても全く映画を選ばないスゴイ人だ!
監督はVFXの専門家ジョンブルーノさんだから、そっちの方は凄い。
まあ~、今回は損でないビデオでしたヨ。
投稿情報: 06:11 カテゴリー: 1999 1998 見た映画, ひ | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
時は19世紀末の合衆国、ペンシルヴァニア州だろう、南北戦争の傷も癒え、
産業革命直前の穏やかな時代と思われる、ある小さな村「ヴィレッジ」
があった。
その住人達は、敬謙なる宗教心を持ち、お互い助け合いながら、
慎ましく暮らしていた。ここには村長とか保安官とか権力者はいない、
大金持ちも、貧乏人もいない、皆質素ながら充足された生活をしていた。
年長者の男女による評議会があり、話し合いで物事を決めている様だ。
リーダー格のウオーカー(ウイリアム・ハート)は普段は子供達に勉強や
宗教を教える先生で、相談世話役、皆から尊敬されている。
若い男女の交際も道徳的であり、その手のトラブルは少ない。又犯罪も
全くといって起こらない平和な村、誕生や結婚は村を揚げて喜び、死は
村中で悲しみ慰め合う、ある意味、私も住みたい理想郷と言えるだろう。
しかし、そんな村にたった一つの懸念があった。
その村を取り囲む深い森があり、そこに得体知れない・・何かが・・いた。
村人が森に入らない限り村に何もしないが、入った者で生きて帰った者は
いないと言われ、いつしか森と村人との相互不可侵の(掟)が作られていた。
その結果、他の町村とは隔離されてしまったが、村の平和は保たれた。
しかし若者の中に森を抜けて町に行きたいと考える若者ルシアス
(ホアキン・フェニックス)がいた。村の均衡は破られつつあった、
結果、不吉な予兆が起こりはじめた。それが怖い!こと怖い!こと
原作&監督はインド人の(M・ナイト・シャマラン)さん、
シックスセンスの「どんでん返し」、アンブレカブルの「ひねり落ち」
サインの「最後に解答」いつも、いつも映画の最後に驚かされてきた。
もはや「シャマランのどんでん返し」は映画の一つのジャンルに
なりつつあります。
今作も「いやーっ、うまいデスワ 」負け負け、完敗でした。
どんでん返しを期待して映画館に足を運んだ期待違わず、
やはり!やってくれました。
シャマラン監督からのお願い「観た人はストーリーをバラさぬ様に!」
そう言われるとバラしたくなるのが人情
ネタバレ
怖いな~でも はは~ん、あれはもしかしてこれかナ? やはりネ
レレ!違うの?怖い! ふ~、こんどはあれだった。
エ!あ~!そうかそういうことだったのか!またやられてしまった。
懸命な映画フアンならばこれだけ明かしたらお解りですヨネ
シャマラン監督!禁を犯しバラしてしまいました。お許しを。
投稿情報: 07:24 カテゴリー: 2004 見た映画, ひ | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
この物語の主題は正に「家族」です。
同じ時にたまたま上映の「D-TOX」の映画館に入りそうになった
入り口で気がつき、無事「K-PAX」=邦題「光の旅人」を
観ることが出来ました。
スタローンよりスペィシーの方がハズレはありませんものネ
その(ケビン・スペィシー)に正体不明の男を演らせたら天下一品
この映画は一見 S.Fファンタジー風味でありますが、
あまり現実離れとなると、この映画の本質が台無しになるのです。
その意味でこの主役を演じることは難しいと言えましょう。
しかし、さすがスペィシーさん旨く演じました。
舞台は精神病院、そこに送られてきた奇妙な患者のエピソードと
言えば、古くは「カッコ-の巣の上で」や「レナードの朝」
そして「17才のカルテ」など秀作がありました。
この手の病院は厳しく管理され、患者は薬漬けが現状である
彼の奇妙な行動は 他の患者たちの心を開き、患者自身で治ろうと
する意思を持ち、結果自然治癒力を求めて行くのです。
いわゆる現代人に必要なのは「癒し」なのです。
この物語の主題は正に「家族」でありましょう
K-PAX より優れているものは、たった一つ「家族の存在」だ。
この映画はエピソードを通して、家族を奪われた悲しみ、
家族と仲違している愚かさ 家のない人の寂しさを表現し
掛替えの無いものであると教えてくれた。
彼が天文学的知識をどこで身につけたか説明不足と言われる
方がおられるでしょう。
またK-PAX星人云々は、人間の「家族」を強調するためのツールで
あり、映画としてのエンターテインメント部分なのだと思う。
彼が天体に詳しい理由付けは、いろいろと考えられるが、
この際あまり重要な事ではないと思えました。
!理想郷K-Paxと矛盾だらけの地球とどちらが宜しいでしょうか?
だらしない私は やはり地球の方がいいですワ。
今まで全く暇なく やっと投稿できました また再開します。
藤沢周平の小説が好きで、黒澤明の映画が好きな人が必見の
映画、という訳で「蜩ノ記」に一言
葉室麟(はむろ りん)はよく藤沢周平の後継と言われているが
彼が2012年に直木賞を受賞した同名の作品を映画化したもの。
一方監督は小泉堯史(たかし)、彼は黒澤明の愛弟子であり
黒澤明の絶筆といわれるシナリオ「雨あがる」2000で初監督を
務め、以来黒澤組を率いて黒澤的映画の作成を続けている。
ある東北の小藩で世継ぎを巡ってお家騒動があった。
当時の江戸幕府は財政改革のため、お家騒動があった藩は
それを理由にお家取り潰し取り潰しを計っていた。
当藩はお家騒動を隠ぺいし、藩の郡奉行と側室の不義密通事件と
して処理した。その奉行の戸田秋谷(役所広司)に10年の執行猶予を
付つけて切腹を命じたのだ。その10年間とは藩の歴史「三浦家譜」を
纏めるための猶予との藩命を受けたのだ。
農家に幽閉され編纂を続け、期限はあと三年に迫っていた、藩は谷秋の
逃亡を監視するために檀野庄三郎(岡田准一)を派遣した。その農家で
秋谷と妻・織江(原田美恵子) 娘・薫(堀北真希) 息子・郁太郎
(吉田晴登)との同居生活が始まった。
編纂を手伝い、一緒に暮らす内、庄三郎は秋谷の人間性にひかれ、
戸田家の一員になって行く、そして事件の裏を調べ始めたのだ。
現在の岩手県遠野を舞台に、東北の杉の山林と冬の雪は美しい。
黒田官兵衛の岡田さん、あんたは凄い役者になりましたネ
特に精錬な武士を目指す、少年幾太郎の姿がすがすがしく好感。
さて顛末であるが、観終わって欲求不満が残った、いくら藩のため
とはいえ、全て自分一人が背負って潔く切腹はないでしょう?
しかも悪党は少々反省するも、そのままではではネ・・・
やはり勧善懲悪、水戸黄門で行くべきです。ハリウッド映画だったら、
観客からブーイングの嵐ですワ。小泉監督!私なら映画化では勇気を
持って、別バ~ジョンにすべだったと思います。
投稿情報: 13:03 カテゴリー: ひ | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
2017年のノーベル文学賞,またも「ノルウエイの森」の村上春樹さんは
受賞ならずであった。
受賞したのは何と!日系英国人のカズオ・イシグロ(石黒一雄)氏
であった。彼は1954年に長崎で生れ、幼少期に父の仕事で渡英し、
1982年に英国に帰化した人。
多くの日本人にとってイシグロWHO?なのかもしれないが、英国で
は「日の名残り」でブッカー賞を受賞し、1995年には大英帝国勲章も
受賞し、1998年フランス芸術文化勲章を受章してている若き文豪
なのです。
私も本は読んでいないのですが、何と!彼の本を原作にした映画は
しっかり観ていたのです。
日の名残り「the remains of the day」1989出版、1993年映画化
私を離さないで「never let me go」は2005出版、2010年映画化
更に日本で2014年蜷川幸雄が多部未華子主演で舞台化、
その後2016年には綾瀬はるか主演でTVドラマにもなっている。
という訳で「日の名残り」について一言
第一次世界大戦で敗戦したドイツ帝国はベルサイユ条約により
過酷な賠償を掛けられた。
英国貴族ダーリントン卿(ジェームス・ホックス)は欧州の平和には
ドイツの復興が必要という信条の持ち主で、英国とフランス貴族や
政府高官に働きかけドイツ融和のために奔走した。しかし歴史の
事実としてしたたかなナチスに旨く利用されていたのだ。
ダーリン卿の城は正に秘密の国際会議と晩餐会の場であった。
この英仏米独の要人たちの接待を取り仕切ったのは忠実な執事
スティ―ブンス(アンソニー・ホプキンス)であった。
この映画は英国貴族社会とスティーブンスの執事振りを画いた
ものである。また女中頭ケントン夫人(エマ・トンプソン)は
スティーブンスを補佐し敬愛していた。
スティーブンスは父親からの教えである執事の「品格」に強く拘わる
余り滅私奉公に徹し、ダーリントン卿の人種偏見や、ナチス親交
をいさめることなく黙認した。
そして本心を押し殺して、ケントン夫人からの求愛も否定したのだ。
なんでしょうネ?忍ぶ恋、滅私奉公、まるで武士道の如くであり、
まるで原作者カズオ・イシグロの心に潜む日本人性ではないかと
推察した次第。
当時二人は幸せになれたはずの選択をせずに別れた。
そして20年後再会した今、二人の愛は変わってなかったが・・・
共に暮らすという幸せの選択をせずに借別を選んだのでした。
人生とは儘ならぬものですネ。
監督はジェームス・アイヴォリー、制作マイク・ニコルズ、脚本は
ルース・ブラワー・ジャブヴァーラ
「天才と気@狂いは紙一重」
アカデミー賞 4部門を獲得した事実上の2002年度
ナンバーワン映画「ビューティフル・マインド」これは観なきゃネ
ノーベル賞を受賞した天才数学者(ジョン・F・ナッシュ博士)の
実話をドラマ仕立てに脚色した映画であった。
昔から偉人の伝記物は文部省推薦で「立派な主役の、つまらない映画」
と相場が決まっている。しかし、この映画は、本当に面白かった。
作品賞は納得!
「天才と気@狂いは紙一重」と言いますが、正にそれを実感した。
同様なテーマでは[レインマン]('88) [マーキュリー・ラィジィング]
('98) 「スリング・ブレイド」('96)それから「アマデウス」('84)
などがありました。
プリストン大学の数学院生ナッシュ(ラッセル・クロウ)の頭は
全ての事象を数字で現し、その中から、全てを支配する真理、
真に独創的なアイディアを見つけ出す事に没頭していた。
頭の中は数字のみ、反面、社会性、交友、女との付合いは全くダメある。
こんな変人にも拘らず愛し、結婚し、後に錯乱状態になった夫を
見捨てず、支え続ける妻を演じた(ジェファニー・コネリー)が
誠に旨い。助ける女の優しさを好演したので 助演女優賞は当然!
中盤から映画のトーンがガラリ変りサスペンスアクションになった
おいおい、これでアカデミー取れるの?と心配、 しかしこれは
脚色のトリックだった。すっかり騙された。終盤はまるでシックス・
センス風味で、脚色賞は納得!
美しい大学風景の中で、数学者の奇異な行動、次々起こるエピソード
その展開の良さに、最後まで画面に集中できた。(ロン・ハワード)の
監督賞は納得!
天才数学者と分裂症の二役を演じ分け、奇異な仕草をくさみ無く
演じた(ラッセル・クロウ)に主演男優賞は納っととと エッ!
それは昨年、グラディエーターで貰った話? ふむ~ 貰うなら
昨年のマキシマス将軍ではなく、むしろ今年のナッシュ博士だと
思いますがネ
それにしても、彼を愛したのは 妻 ルームメイトの親友、姪
彼の才能を最も高く評価し重用したのは諜報員(エド・ハリス)だ
そんな4人の中、3人が幻想なんて、とても耐えられませんネ
尤も、私にとって 優しい女房というのは・・・正に幻想・・
投稿情報: 05:50 カテゴリー: ひ | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
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