「患者の心・医者知らず」「医者の不養生」の様な映画でした。
一流病院の心臓外科医(ウイリアム・ハート)は高名・エリート
故に尊大な人物、そんな彼が、ある日ガンの宣告を受けた。
患者となって、初めて患者の不安,患者の弱い立場を実感する。
一方病院は患者の不安など、お構いなしだ。事務的にかつ医者達の都合
又保険の都合で物事を処理して行くのだ。
彼は不安と絶望に陥る。そんな時、若く美しい脳腫瘍の患者
(エリザベス・パーキンス)と知り合う、彼女は末期ガン
彼は、死と向き合う事で、人間的生き方を見つけるのだった。
最近はインフォームド・コンセプトなど医者と患者のコミュニケーション
改善も見られるが、相変わらず「患者は黙って医者に従え、治療法など
言っても判るわけ無い」との態度が大多数だ。
さらに最近、日本では医療ミスが続出し、その隠蔽など、医者の
モラル低下も見られる。「映画良く観て、わが身を正す」です
この映画は、是非お医者さんに観てもらいたいものですナ。
ところで主役の(ウイリアム・ハート)アルタード・ステーツでデビュー
ハンサムな男だと思い、蜘蛛女でビックリしましたが1985年アカデミー主演男優賞
獲得、その後は渋い脇役、重鎮で活躍してますネ。
投稿情報: 02:32 カテゴリー: 1990-1997 見た映画, と | 個別ページ | コメント (0)
2011年2月8日 連合赤軍事件の指導者、永田洋子死刑囚(65)が
脳腫瘍で死亡した。我々の世代では(ナガタ・ヨウコ)忘れ得ない名前だ
あの世で、殺した多くの同士に会わねばならないでしょうね。
というわけで2002見た映画「突入せよ あさま山荘事件」に一言
大学紛争激しき60年代「左翼でなければインテリでない」という
風潮がありました。
しかし'70年の「よど号ハイジャック事件」'72年の「連合赤軍集団
リンチ事件」「あさま山荘事件」「テルアビブ乱射事件」で血生臭い
事件が続き、世の支持を失い、左翼革命思想は消滅したのです。
「突入せよ!あさま山荘事件」は赤軍の思想性は全く表現しておらず、事件
現場のドキュメント的映画で、原作は「あさま山荘事件」を現場指揮した
警察庁の幹部(佐々淳行)さん。その後、危機管理の第一人者として有名。
「光の雨」‘01(立松和平原作、高橋伴明監督)を見れば、あさま山荘まで
の連合赤軍の話なので、この映画とあわせて観ると実体が判ります。
映画がはじまると、英語のサブタイトルが付いていることに気が付いた
「The choice of Hercules」これは七難八苦に敢えて臨む、ヘラクレスの
心境という事だ。さらに、配役・スタッフのクレジットにも英語が付して
ある。はは~この映画は多分外国にも配給するつもりかしら?と推測した。
しかし見終わった後、つくづく、外国での上映は止めた方がいいと
思った。多分、外人にはとても理解してもらえないだろう。
テロリスト達がライフルと爆弾を持ち、人質をとっている情況でも
警官隊は銃器使用を許可され無いのだ。只只、盾で弾を避けながら、
ジリジリ前進するのみである。これでは米国のSWATに笑われちゃうヨ
また日本の官僚システムの縄張り争いは異常だ、なにしろ突入し
ライフルの弾が飛んで来ている中で、警視庁と県警の指揮権争いを
している有様だ。その間に警官隊もバタバタ撃たれていく。
当時の被害者の方には誠に気の毒だが、もう警察内部のやりとりや
行動はコッケイな喜劇である。ハリウッドの様なアクション映画に
することを避け、危機が起こった時の日本人のまぬけさを表現した。
原作はこれほど内部矛盾を書いてないが、原田監督は佐々さんから
内輪の話を聞いて、日本人のおかしさをメインテーマにしたのだろう。
これはある意味で見事な取り上げ方だと思いました。
事件から30年経った今、当時の幹部は引退したり、それなりの地位を
得たので映画化できたのだろう。まだ現役の時では面子に拘わりますものネ
しかし日本の官僚組織は30年経っても、あまり変ってない。
「踊る大走査線」や(佐々木譲)の警察小説を見る限り、相かわらず
縄張り意識、縦割行政、面子重視、責任回避 危機意識が薄い。
検察証拠改ざん事件、尖閣列島船舶事件、を見ると全て後手・後手に
廻っている様に思えますが、いかがでしょうか?
投稿情報: 06:58 カテゴリー: 2002 見た映画, と | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
お久ぶりです。2022は殆ど劇場映画を見ておりませんでした。
久しぶりの投稿です。
2022年映画興行収入世界NO1といえば10億ドル=1500億円
を稼いだ「トップガン・マーベリック」、コロナのせいで
極端に少なくなった久々のハリウッド大作ゆえ劇場に行った。
元祖「トップガン」は1986年の大ヒット作、主役のパイロ
ット(トム・クルーズ)は当時24才、これでトップスターに
なった出世作、その36年後として続編が作られた。彼は今60才
還暦だが,プロローグのシャツ着替シーンで、筋肉質で皺もなし、
まるで40代半ばと思える体を披露した。日頃エクセサイズなど
相当金を使って老化防止をしていると推察する。
70過ぎの私などお恥ずかしながら、贅肉と老化で36年前の
面影はなし、昔の共演者も老化した、ライバル、アイスマン
(バル・キルマー)は病気で衰え。恋人チャーリー(ケリー
・マルギネス)はオバちゃんになり、再共演叶わず、しかた
なく、前作に出てないが元彼女ということで妙齢な(ジェニ
ファー・コネリー)を引っ張り出した。前作で墜落死した
同僚グース(アンソニー・エドワース)はすっかりハゲて、
「サバイバー」で国務長官役で活躍している。グースの妻
(メグ・ライアン)は顔が劣化し映画から引退状態である。
監督(トニー・スコット)は鬼籍入だ。36年の年月は遠い、
Tクルーズのみ不老不死であることを示した映画と言える。
さてストーリーは米空軍のエリート「トップガン」の教官に
任命されたマーベリックは、敵国(ロシアか中国)の秘密核
ミサイル基地を破壊するための若手パイロットを特訓する。
その中に昔墜落事故死した同僚グースの息子がいた。
二人の因縁対立もこの映画のテーマでもある。
さてマーベリックは部下を引き連れ難攻不落の敵基地を急襲
した。飛行交戦シーンはCGでなく実写で、特にG(圧力)
で顔がつぶれた状態での操縦はリアルで迫力の連続である。
大変面白く見応えある映画でした。しかし終盤は制作者
(ジェリー・ブラカイマー)色が出過ぎて「アルマゲドン」
「パールハーバー」的な戦争エンターテインメント映画に
成り過ぎた。
この大ヒット作品で今回こそT・クルーズにアカデミー賞
を期待したが、難しいかな?T・クルーズこそ米国映画を
代表するスターであり、多作かつヒットメーカーである。
今や映画の本質=面白いだけではアカデミーは貰えない世、
アカデミー選考委員は正直あまりにシニカル過ぎると思う。
原作は読んでいませんので「T.R.Y」の本当の意味が判りませんが。
「ホワイト・アウト」で熱演した織田裕二くんの新作というので
大変期待して劇場に行きました。
舞台は1900~1910年くらいの上海で、清朝の末期、世界の列強諸国が
中国を狙っていた時代であります。我が日本も日清・日露の戦争に
勝利し、国際社会に台頭し、最も野心的な時代でありました。
世界を股に掛ける詐欺師・伊沢修(織田裕二)はその騙しの腕前を
見込まれ、清朝打倒の革命勢力から強制的に仲間にされてしまう。
彼らの作戦は日本軍から武器を騙し取ろうというものだ。
ストーリーといい、時代背景といい、上海という舞台といい
ベストな役者を揃え、これは面白くなると期待して観ていたが・・
なんだかチャッチイ=Poorな画面 Poorな道具立てなのです。
国際都市上海の雑然と混乱の雰囲気が全く出ていないのだ。
1900年早々という、古色蒼然さも不足していた。
今、上海は大成長して隅々まで近代都市となってしまった。
また至る所工事中ゆえ、当時の古い建物やロケ地は少ない。
僅か「周荘」という水郷の村で、路地裏の撮影をした事は
判ったが、そこも観光地で古い中国とは思えなかった。
私にとって織田裕二は贔屓なので、あまり言いたくないのだが
まだ腰が完治してないと思う。刺客との対決、機関車での対決は、
いったいなんだ? 全くの手抜き格闘である。
また折角、黒木瞳さんが芸者役で出ているのにラブシーン無しとは
失礼だし、中国人の可愛いヒロインも出てるのに、これも
ラブシーン無しとはもったいない、織田は相当腰を痛めている証拠だ。
話は変わりますが、
中国革命家の首領(部 兵)さんは堀内孝雄に似てましたネ。
さらに、相棒の韓国人パクはジャッキー・チェンが友情出演したか
と思ったくらい似ていた。また愛新覚羅(松岡俊介)の顔は見事に
清の皇族顔であった。
ところで、
列車衝突で、奪った武器が粉微塵になるラストは私にはどうも
不自然なラストと感じました。
もしかして・・・
年代から、この映画の革命家達は孫文率いる国民党であろう、
現中国にとり、革命を成し遂げたのは毛沢東率いる共産党だという
自負があるので、国民党が革命のため武器を手に入れたとする
結末に、賛同を得られなかった。とする深読みは、考えすぎで
しょうか?
まったく、もったいない映画だ。
織田裕二くん!あんたが悪いのではないですヨ
悪いのは大森一樹監督ですからネ
投稿情報: 06:25 カテゴリー: 2003 見た映画, と | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
この時期になると、毎年Bsでアカデミー映画特集をする。
昨夜放映の「ドライビング・Miss・デイジー」'89は何回見ただろうか。
何度みても「人の一生は何か」というものを感じる。
今回は私と似たような体型と似たような境遇(80歳以上の母が一人)
である息子(ダン・エィクロイド)に完全同調。
時代は1948年から10年くらいの間、舞台はアメリカ南部、
若いころ教師だった未亡人デイジー(ジェシカ・タンデー)は
72才で一人暮らし。息子(D・エイクロイド)は父の跡をついで会社の
社長をしている。歳をとった母を心配の息子は、母の専用運転として
一人の黒人を雇った。
自分はまだまだと思っている母にとって、まったく余計なお世話と
思う。しかもやはり黒人に対する人種偏見もある。
社会で成功し金持一家であるが、ユダヤ人である、あるいみ
アングロサクソン社会では被差別もあるようだ。この辺は映画の中
種々エピソードとして出てきて興味深い。
彼女は、さすが日本でいう「明治女」気骨毅然としている。
毎週ユダヤ教会にきっちり通い、教養高く、ブライド極めて高く、
主人と使用人のけじめをきっちり付け、生活の変化を極力嫌う、
極めて保守的な性格。これって、まるで私の母親そのものだ。
息子は、こんな母を世話する専用運転手兼世話役に最適な男として
ホーク(モーガン・フリーマン)を雇ったのだ。
この息子は母の高いプライドと性格を熟知し、ホークを選んだのだ。
姑と嫁の仲を持ち、母から電話でお呼びが掛かると、即はせ参じ、
時々、ホークを激励し、そして母を見守る姿勢に好感。
それにしてもモーガン・フリーマン「ショーシャンク、セブン、
コレクター」など白人の頼りになる黒人をさせたら天下一品役者
たしか出世して「デープインパクトで大統領」「ブルースオール」
では神になってしまった。本当にクレバーな役者である。
投稿情報: 05:10 カテゴリー: 1980年代に見た映画, と, ファミリー | 個別ページ | コメント (0)
「メキシカン」’01で殺し屋の話題が出た所で、「隣りのヒットマン」
を観ました。これこそ主役は殺し屋(ブルース・ウィルス)でした。
この殺し屋も中々な人物、人は簡単に殺すが 離婚否定論者であり
生きている人との付き合いは大事にするタイプ
歯科医(マシュー・ペリー)の隣りの邸宅に引越してきた男は
マフィアに追われている高名な殺し屋だったというストーリー。
どんな人でも、この世には居無くなって欲しい人は2~3人は
いるせいか、殺し屋は商売繁盛の様だ。
この映画は歯科医の悪妻が亭主の保険金を目当で、何人もの殺し屋を
雇い入れた。これにマフィアが絡らんで内容がごちゃごちゃに成って
しまったが、
(M・ベリー)はフレンズで鍛えた乗りで何とか面白く切り抜けた。
それにしても女殺し屋(アマンダ・ピート)は美しい裸体を見せ、
相手の目を眩ませてから撃ち殺す。 凄い武器をお持ちだ。
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