私にとっていわゆる「韓流ドラマ」を観たのは、初めてのこと。
それは「四月の雪」。
私が韓流を敬遠していたのは、世の評判ではストーリーが少々
「くさい」、演技も少々「くさい」のが売りと聞いていたから。
さらに「冬のソナタ」のヨンさま、チェ・ジュウさまは、日本人の
おばさま達の異常な追っかけという社会現象に発展した。私には
到底理解出来ない現象ゆえ、観る気持ちが起こらなかったのです。
しかし「四月の雪」は米国映画「ランダム・ハーツ」'99のパクリだ!
との週間誌記事を見た。それが本当か確かめてみたかったのです。
映画を見て思ったが、うわさとは大違い演技に「くささ」は全く無い、
むしろ非常に抑えた演技で「はがゆい」くらいであった。
車が交通事故を起こし、載っていた男と女は意識不明の重体となった。
二人の身内が病院に駆けつけた、女の夫インス(ぺ・ヨンジュン)と
男の妻ソヨン(ソン・イエジン)だった。
車の男女の携帯やデジカメから、あきらかに二人は不倫関係だった。
事実を知るにつれ、インスとソヨンは妻と夫の裏切りに深く傷付いた。
身内として看病をする内、不倫の二人の軌跡を知る内、失意に暮れる
インスとソヨンの心に愛が・・・・
いやぁ~妻(ソン・イエジン)がよろしいですワ、悲しみと裏切の
失意でもう絶望的、この所在の無さが、男をして「なんとかせねば」
という気にさせてしまう。
私もこのタイプに弱いので、映画のヨンさまの気持ちが良く判りました。
「ランダム・ハーツ」は飛行機事故で不倫の妻と夫は死んでいるので、
残された方の夫と妻が「ふっついて」も法律的には不倫ではありません。
ましてや、元々ドライな欧米人ゆえ、すぐなさることには驚かない。
「四月の雪」偶然の事故で知り合ったといえインスとソヨンは、
あまりに自分に合った、お互いの気持ちがピッタリと通じる
運命の人であると判る。
しかし交通事故の二人は意識不明とはいえ、生きている、
自分たちを裏切った者とはいえ、身内であり、病人である。
そしてインスとソヨンが愛することはまぎれもない「不倫」である。
苦しむ二人、悩む二人、はがゆい二人、あのヨンさまに月並だが
「もっとはやく知り合っていたら・・・」とまで言わしめた。
この映画の良さは、この「じれったい」アジア的なエロスである。
よって「ランダム」のパクリではないでしょう。
噂によると(見てないので)「冬のソナタ」は純愛を貫き通す映画
とのこと、
一方この「四月の雪」はあるいみ「不倫推奨映画」かもしれない。
絶大な影響力を持つ(ペ・ヨンジュン)主演でありますので、
この映画を観たおばさま達がくれぐれも不倫に走らぬことを
心から祈るばかりであります。
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