アメリカの田舎は恐ろしい、なんせ土地が広い、そこに住むアメリカ人はデカイ!
よって暴力的な生物に見える。性犯罪が多い国だが、解決されぬことが多い。
先にコメントした「ウインド・リバー」2018は米国西部山岳地帯ワイオミング州の
恐い田舎であった。
今作「スリー・ビルボード」は米国中西部内陸のミズーリ州の恐い田舎が舞台である。
先にコメントした「ウインド・リバー」では若い女が集団レイプされ、雪の草原で
凍死体で発見された。今作も若い女がレイプされた後、草原にてガソリンで
焼き殺された。7カ月経った今も犯人は捕まっていない。
ビルボードというのは、道路沿いに立っている大きな広告看板のことである。
ミズーリ州の田舎町エビングの街外れの国道に並んで立っている3枚の看板、
新広告が貼られた。赤色をバックに黒文字で「娘はレイプされて焼き殺された」
「未だに犯人は捕まらない」「どうして、ウィロビー署長?」と書かれていたのだ。
殺された娘の母親ミルドレッド・ヘイズ(フランシス・、マクドーマン)が犯人や
手がかりも見つけられない町の警察に対するはげしい怒りと抗議であった。
これに対し町の警官も多くの住民もミルドレッドの行為に反感をもった。
説得に来た町の神父に対して、あんたは「児童虐待者」と批判し追い返した。
敵視した歯医者の手にドリルを刺して攻撃した。町の暴力警官ジェイソン・
ディクソン(サム・ロックエル)は怒り心頭でミルドレッドを脅しに来た。
看板で批判されたウィロビー署長(ウディ・ハレルソン)は、住民に尊敬される
人徳者であった。もはや末期ガンであり、家族と楽しく過ごした後、何と!
拳銃自殺をしたのだ。これは自分で選んだ覚悟の安楽死であった。
しかし住民は看板広告が原因であるとして、ミルドレッドへの批判が更に
高まった。ディクソンは広告看板を貸した社長を暴力でボコボコにした。
結果何者かにより、看板はガソリンで焼き払われた。ミルドレッドは警官の仕業と
思い、復讐で警察署に火炎瓶で全焼させた。それを目撃者したミルドレッドの
友人ジェームス(ピーター・ディンクレイジ)は偽証してまで助けてくれた。
彼は小人で彼女に恋していたのだ。
反目し合っていたミルドレッドと暴力警官ディクソンは二人で容疑者がいるらしい
アイダホに向かう。全く意外な展開で終わった。正直あれ!解決しないで終わり?
と思ったが、これもありか?この映画でサム・ロックウエルがアカデミー助演男優賞
を受賞した。
いやはやアメリカ内のレイシスト(差別)のヘイト発言の羅列である。LGBT、
白人警官による黒人少年射殺、障害者への差別、神父の児童性虐待、家庭内暴力、
差別用語がどんどん出てくる映画、しかしまぎれもなく「差別批判映画」である。
何に於いても米国人はゴツイネ!監督はマーティン・マクドナー
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