さてこの映画「The エンペラーズ・クラブ」これ日本で上映されるか
判らぬ地味な映画。機内上映で見ました。DVDの邦題は「卒業の朝」’03
舞台は米国のエリート全寮制男子高校での歴史教師と生徒の物語。
この手の映画では教師役はすべからく芸達者でなければ成り立たない。
なぜなら魅力的な授業をしなければならぬからだ。
以前の教師ものでは「今を生きる」'89のロビン・ウィリアムス、
「陽のあたる教室」'95のリチャード・ドレィファスの好演が
思い出される。
今回、主演ウイリアム・ハンダー教授は(ケビン・クライン)が演じた。
この役者さん、シリアスもコメディーも同じ表情で演じきる芸達者だ。
ソフィーの選択'82、遠い夜明け'87、からデーヴ'93、イン&アウト'97
まで見事に同じ顔で演じ別けていた。
さてこの学校では毎年「Mr.ジュリアス・シーザー・コンテスト」が
開催される、歴史の成績優秀ベスト3の生徒が、全生徒父兄が見守る中で
ハンダー教授の歴史問題に一問一答のクイズ競技、丁度TV「ミリオーネ」
と全く同じ方法であります。
今年の話題はセジウック(エミール・ハーシュ)が参加できた事だ。
彼は金持&有力上院議員の一人息子で問題児の勉強不熱心であったが、
教授の熱心な指導もあり、ベスト3に入ったのだ。
しかしこの試合では最後に優勝を逃す。
20年後、セジウックは自分の豪邸に教授や同窓生とその家族を招待し、
同窓会をする、そして再度「ジュリアス・シーザー・コンテスト」に挑んだ。
この物語は単純な「感動師弟もの」ではありませんヨ。
学園での教育と経営の対立、教育によって人間形成は出来るのか?
つまるところ、この映画のテーマは教育の失敗、
「金持ちはハングリーでありえない、金持ち喧嘩せず、なんでも金で
解決するものだ。」と明言したのでした。
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