「この人間には心がない」
私は、すっかりこの映画のポスターに騙されたのです。
サングラスの大竹と西村のぶきみな顔があり
「この夫婦に何が起こったのか!」「この人間には心がない・・」
「リアル・サイコ」とのコピーなので
しかし怖い原作をすっかりコメデー化する実験に付き合わされた
様な映画、半ホラー、半コメディだから これでい~のかな、
怖がりながら笑ってました。
登場人物全員にヘンな個性を与えてしまい仮装行列の様な、
わざとらしい演技に終始、悩まされました。
この映画、保険金目当て殺人鬼のおぞましさを、もっと表現すべき
だった。(ヒ素カレー事件)(夫・実子溺死事件)(犬訓練士大量殺人
事件)(A・虎美、自動車水没事件)などおぞましい保険金殺人が
連続している昨今でもあり、人間は何故ここまで出来るのか?
人間の業、残忍さ、欲、性、をどろどろと表現し、かっての名作
「復讐するは我にあり」(今村昌平監督)なみの作品を勝手に
期待していたのです。私の勝手な楽さでした。
何ですか?あのボーリング玉!高いビルの便所のガラスを割って
投げ込まれたのも変だし、うまい具合に階段に転がって来たのも
変だ。また映画の最後を、これで締める意味も判らないナ?
幸子の子供の時の虐待を受けた場面、大学助教授を切り刻む場面
保険潰し屋(小林薫)を殺害する所、亭主(西村雅彦)の腕を
切断する場面、
若槻の恋人をじわじわ拷問する場面などを回想シーンや短カットでも
映像化すれば、それは演技の旨い大竹しのぶ、ホントに怖い映画に
なったはず。
これ全部カットして、階段でのオッパイ付きとはいえ、
乱闘シーンのみではコリャ何だ!でした。
最後に質問あります。さち子の小学校時代の作文「ブランコの夢」です
寂しい文だが別に違和感ありませんでした。しかしこれを
「この人間には心がない」と判断しました。これ心理学的に本当ですか?
違和感無い私も「心がない」のかも・・・・・・・・・・・怖い!
コメント
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