先生でもないのに、サンタでもないのに忙しかった2003年師走12月。
映画を見る暇もなし、投稿も出来ずの無為なる日々を過していました。
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それが昨夜(30日の夜)、忘年会の帰り道、東宝の前で足が留まった。
最終回を20分も過ぎている演目は「ゴジラ」。ゴジラ対モスラ対メカゴジラ
併演「ハム太郎」は既に終了、深夜値引きを交渉するも即却下された。
まったく色気のない切符売りと思いながら、本年「見納め映画」として
悔無き演目であった。
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私は常々言ってきたことだが「ゴジラ」は子供のために創っては
いけない映画です。大人向けに怖く怖く創ってはじめて子供も満足
するのです。
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1954年元祖「ゴジラ」、リアルタイムで見たのだろうが、
幼い私は父親の外套に隠れ、殆ど見てなかったと思う。
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その後アンギラスと闘った「ゴジラの逆襲」から、
あの米国産キング・コングと闘った「キングコング対ゴジラ」'62
まで、食い入る様に見つづけました。
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しかし時は怪獣ブーム、東宝は怪獣大集合の子供路線に変更、
爾来まったく面白くない映画シリーズに堕いったのです。
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しばらく休演の後、1984年「ゴジラ」が復活した。元祖の如く
怖い怖いゴジラに戻り、SFX映像も緻密、私はその復活を大いに
喜びました。「ゴジラ対ビオランテ」までその路線だったと思う。
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1998年東宝は何を血迷ったか、映像権をハリウッドに売ってしまった。
(ローランド・エメリッヒ)監督の米国産「GODZILLA 」は優れた先進
SFX&CG技術を駆使し、ストーリーも練った面白いゴジラを創り出した。
私は正直、負けた!と思いました。しかし日本での評判はあまり芳しく
なかった。これは多分に日本人のナショナリズムのせいと思います。
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さて2000年からの「ゴジラ」はハム太郎と併映するなど、完全に子供向
となった。今作は懐かしき(小泉博)さんを登場させて工夫しているが、
脚本がいまひとつ、ゴジラの目もガラス玉に戻り、モスラはどうしても
毛織の縫ぐるみにしか見えずリアルさに欠ける。
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東宝さま、ゴジラは日本映画最大のヒーローです。
私の様に年間の見納めに劇場に行く中年も多々いるのですヨ。
もっと大事にされたらいかがでしょうか。
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もっと脚本を練り、米国のSFX&CG技術を謙虚に取り入れ、
大人も怖がる元祖「ゴジラ」に戻るべきです。
次回ゴジラ生誕五十周年記念作品は大いに期待しておりますヨ。
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それでは瓦版の皆様、良いお年をお迎え下さいませ。
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