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大地震の被災者の方に心よりお見舞い申し上げます。
地震被害、炉心溶融、ニュージーランド大地震、リビアの大殺戮、
中東の不安、株暴落、円高、石油高騰、食料高騰、就職難
ほんとうに21世紀は辛いことばかりです。
こんな時は癒系の「ファンタジー映画」の話しかありません。と
いう訳で「ナルニア国物語第三章 アスラン王と魔法の島」に一言。
1988年に英国BBCが「ナルニア国ものがたり」をTV製作
したが、登場する怪物たちは全てハリボテかぬいぐるみであり、
とても劇場映画には耐えられるものではありませんでした。
しかし映画のFX技術の大革新のおかげで英国ファンタジーの名作
が次々と映画化されるようになりました。
英国ファンタジーものなど縁の薄かった私が、あのJ・R・R
トルーキンの「指輪物語=ロードofthe リングス 」2002年映画化
ですっかり虜になってしまい。その後、トルーキンのライバルである
C・Sルイスの「ナルニナ国物語」にもハマッてしまった次第です。
これがFX技術の大革新と、今さらに3D立体、飛び出し画面に
発展し、ファンタジー満載。空飛ぶドラゴンや、大海蛇との戦いは
大迫力で見ごたえあります。究極のFX映像まできたと思いますよ。
「第三章 アスラン王と魔法の島」は、全物語の中で最も人気の
ある章。カスピアン王子(ベン・バーンズ)が帆船「朝びらき丸」
にて東の海へ大航海をするのです。
第二章「カスピアン王子のつのぶえ」から6年経て王に即位した。
この紀元2306年のこのころがナルニナ国の最盛期かもしれない。
ナルニア物語は壮大なる年代記で紀元2555年には、国は滅亡する運命。
第一作で子供だったルーシー姫(ジョージ・ヘンリー)は、第二作で
少女に成長、そして今作でとうとう乙女になりました。この物語では
人間族は大人になったらファンダジー世界は終わり、今作で卒業の由。
いままで彼女の人気で保ってきたゆえ、今後の作品が心配?
そういえば「17歳の肖像」2010で、オックスフォード大学を目差す
女子高生(キャリー・マリガン)が大学教授のC・S・ルイスとコネ
を付けるという口実で男と旅に出るエピソードがあるが、映画はいろ
いろつながっていて面白いですネ。
投稿情報: 12:38 カテゴリー: 2011観た映画 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
2011年上半期のベスト映画は何か?と聞かれたら、私はためらい無く
「アンストッパブル」と答えるでしょうネ
おりしも7月23日、中国温州で高速鉄道の追突事故が勃発した。
中国政府が自慢する高速鉄道だが、安全システムがまるで機能してない危険ぶつ
だったのだ。さらに事故いんぺいのため穴掘って埋めたとは!あきれ果てた次第。
国が変わってアメリカ、2001年オハイオ州で実際に起こった鉄道の事故、
無人の貨物列車8888号が暴走したのだ。当時テレビの実況放送で大騒ぎになった、
これを巨匠トニー・スコット監督が映画化したのだ「アンストッパブル」に一言。
事故の大半は「慣れからくるルール違反」=人災で起こるものである。
この事件も、絶対してはならないこと、運転手がわざわざ列車から飛び降りて、
自分で線路の手動切り替えをしょうとしたが、加速がはじまり列車に戻れなくなり、
無人のまま列車が暴走したものだ。
映画はしっかりと背景を述べている、会社は早く走れとがみがみ言うし、経費節減
のためリストラを実行中だ。運転手はベテランながら面倒くさくて手を抜くタイプ、
さらに極めつけは超肥満体で、自己管理できてない人物と判る→これ差別かな?
さてこの貨物列車777号は39両、全長800メートル、大量のディーセル燃料と危険な
科学物質を運搬している代物、これを引っ張るために馬力を最大にしたため全速力
150kmで暴走しはじめたのだ。正に大陸間弾道ミサイル並みの危険物である。
この速度で行けば人口密集地スタントン市の大カーブを曲がりきれない、さすれば
脱線し大爆発と科学物質が吹き飛び大惨事となる。
さすが映像名人トニースコット、あらゆる角度から暴走列車を追っかけ実況放送の
如く大迫力である。正面から迫りくる機関車の顔は正に恐怖の怪物そのものである。
会社はあらゆる手を打つも、全てを蹴散らし爆走を続ける、正に万事休すであった。
その列車を追っかける機関車があった。ベテラン運転手(デンゼル・ワシントン)と
新米車掌(クリス・パイン)の二人が乗っていた。暴走列車の最後尾に連結させて
ブレーキを掛けようとの危険な手段であり、会社の作戦に真っ向反するものであった。
あれ!トニー・スコットとデンゼル・ワシントンの二人は「サブウエイ123 激突」を
2009年作ったばかりなのに同じジャンルをまた製作ったのか?
サブウエイは犯行理由がシックリしなかったが、又ヒットもしなかったのだろうか?
だとすると今作は十分名誉回復しましたゾ。 凄い映画である。
パニック映画の常道として、登場人物のキャラクターや私生活を見せるが、運転手は
勤続28年のベテランだが会社から早期退職を勧告されており、妻に先立たれ、二人の
娘とは折り合いが悪い。車掌の方は裁判所から妻と子どもと接見禁止命令を受けている。
機関車の中の会話、二人の娘がレストランバー「フーターズ」で働いているとの行で、
男二人がニヤリとする。私も行ったことがあるが、とっても良い店。ここの採用条件
はおっぱいが98cm以上の女性であり衣装はミニスカートかミニパンツことから
想像できましょう。
悩めるアメリカ社会と風俗を見せつつ、パニックはどんどん進行するネタバレは
しません、皆様DVD でお楽しみくださいませ。
投稿情報: 06:38 カテゴリー: 2011観た映画 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
アカデミー賞メジャー4部門、堂々受賞した映画「英国王のスピーチ」に一言。
俳優は旨いし、格調は高いし、ユーモアはあるし、心温まるし、歴史的だし、
そして映画の原点、面白い!アカデミーを獲るべくして採ったという映画です。
あと王妃役(ヘレナ・ボナム=カーター)に、今までの数々の実績を評価して
助演女優賞を上げたかったナ~。多分審査委員は独占し過ぎを避けたのだろう。
言語聴覚士役(ジェフリー・ラッシュ)は、この脚本家(デヴィッド・サイドラー)
が彼をイメージして書きおろしたと言うほど正にぴったりのキャラクターであり、
助演男優賞に相応しい究極の演技をしたけど、まぁ彼は「シャイン」'96で既に
主演男優賞をゲットしているので、まぁ採れなくてもしかたないでしょう。
英国王(コリン・ファース)、堂々たる主演男優賞!国王という威厳を保ちつつ、
吃音(きつおん)「発音の祭、第一音が容易に出せない」持ちというコンプレックス
に苦しむ王を見事に演じました。見ていて彼が王室であることを誰も疑わない演技、
彼は生粋の英国人、この役はアメリカ人には絶対できませんワ。
監督も英国人ロンドン生まれのトム・フーパーさん。
時はヒットラーが台頭した1936年頃、世界戦争が迫っていた、英国王の死去により
兄エドワード8世が即位するも、英国教会では許されぬ相手、米国人シンプソン
夫人との恋愛を選び、いとも簡単に退位してしまった。いわゆる「王冠か恋か」の
選択である。これも映画になりそうな題材ですネ。
英王室は本当にドラマティックですネ、このシンプソン夫人といい、故ダイアナ妃
といい、カミラ夫人といい、元アンドリュー王子妃セーラファーガソンといい、ある
意味スキャンダルに筋金が入っている。それに比べて日本の皇室は品格高潔ですヨ。
話をもどして兄の退位により、ジョージ6世が即位するが、彼は幼い時から吃音持
であった。国王の一番大事な使命は国家元首として国民に語りかけ元気付けること
である。また世界の元首に自国の立場を堂々と述べることである。しかし彼は吃音
でありそれが出来ない。権威ある医者たちの治療では治らなかった。
王妃(HB・カーター)はオーストラリア人で腕の良い町医者(G・ラッシュ)の
噂を聞き、探し出してきた。いよいよ王と医者とのトレーニングが始まった。
これは権力者といえども一人の人間、家族に支えられてハンデキャップを乗り
越えるハートウォーミング&ユーモアドラマである。お勧めの秀作であります。
P.S 2007年「ザ・クイーン」でエリザベス2世女王を演じたヘレン・ミレンが
アカデミー主演女優賞を獲得したが、アカデミー委員会は英国王室に弱いのかも?
投稿情報: 11:50 カテゴリー: 2011観た映画, コメディー | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
先日BS-2で「アメリカの夜」('73仏作品)が’74日本上映されました。
先の投稿でヌーヴェル・ヴァーグの(フランソワ・トリュフォー)
の名も出ましたので一言・・
舞台はフランスのニース撮影所、ここで映画作りの劇中劇
まことに面白い、続々と映画スターとスタッフが集る
監督役はトリュフォーが自演(当然この映画の監督もトリュフォー)
映画作りはトラブルの連続、セリフがさっぱり覚えられない
往年の女優、壁はカンニングペーパーだらけ、あげくNGの連続
ある女優が妊娠していた、しだいにお腹が大きくなりシナリオ変更
スタッフ男女間の恋愛ざた、駆け落ち騒動、そして性関係のゴタゴタ
それを何とか乗り越えて映画はだんだん出来上がって行きます。
映画の小道具や舞台裏、なにより編集シーンが興味深く観れます
トリュファー自身がいかに映画を愛していたか本当に判ります。
彼はこのあと'77年スピルバーグの「未知との遭遇」の科学者役を好演
そして'84に亡くなりました。そしてヌーヴェル・ヴァーグ映画も、その
思想と映像術は現代の映画の中にすっかり浸透し消え去ったと思います。
フランス映画は英語と違い、原題ではわからぬゆえ優れた邦題が多い
フランス語の原題「7月14日」(フランス革命記念日)を「巴里祭」
とつけた。この映画以来日本では、この日を巴里祭と呼び、シャンソンの
夕べなどの行事がありますものネ
因みに私の邦題ベストは「地獄の黙示録」
この原題「アポカリップス・ナウ」をカタカナのままにしていたら
今ごろ私は「アポなんとかいう戦争映画」でかたずけていたハズ。
投稿情報: 05:48 カテゴリー: 1970年代に見た映画, え | 個別ページ | コメント (0)
投稿情報: 05:43 カテゴリー: 2001 見た映画, は | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
1941年真珠湾攻撃により太平洋戦争が始まった。
1945年8月15日、日本は無条件降伏した。
つまり今年2011年は太平洋開戦から70年、終戦から65年の節目の年。
ということになる「戦争を風化させない、記憶の継承ということで」
作られた映画が、「太平洋の奇跡、フォックスと呼ばれた男」である。
第一次世界大戦の後、サイパン島は日本の委任統治領であった。
よって当時33,000人の日本住人が住んでおり、43,000人の日本軍がいた。
サイパンが米軍に占拠された後、ここから飛び立ったB-29が東京大空襲や
広島・長崎に原爆を落としたことを鑑みれば、この島が如何に重要な拠点
であったことがわかる。
敗戦色強まる1944年、遂に米軍はサイパン島に上陸した。日本軍は万歳
突撃を決行し玉砕した。しかし生き残った兵隊を組織しゲリラ戦術を駆使
して米軍を翻ろうし抗戦をし続けた隊長がいた。その軍人こそ大場大尉
(竹野内 豊)であった。米軍は彼をフォックス(狐)と呼び恐れた。
この原作者は元米軍海兵隊のドン・ジョウーンズ氏、この戦争実話を聞き、
取材して書き上げたものである。また映画の作り方は日本軍側の監督を
平山秀幸(必死剣、鳥刺し)米軍側の監督をチェリン・グラック(サイド
ウェイズ)と二人の監督が務める事により中立的さとリアルさを追求した。
この日米両サイドの視点で作る方式は、クリント・イーストウッド監督が
2006年「父親たちの星条旗」「硫黄島からの手紙」の2部作により見事に
達成されている。本当に戦争映画の作り方も変わってきたものだ。
原作本からいくと、このフォックスはもっとアクションのある戦争活劇に
なるべきだが、やはり敗戦国日本が作る映画となると、戦争の悲しみ悲惨
さを画くことに力点が置かれて違う映画になってしまったのでは?と思う。
今の観点から見ると、大場大尉の様に出来る限り生きて最後まで戦うのが
正しいと思うのだが。当時の大将たちはいさぎよく切腹自刀、兵隊は突撃
玉砕するのが当然という精神構造だった。
また第2次大戦前の日本の勢力地図を見ると大陸も太平洋も相当な範囲を
持っていたし、圧倒的な軍事力を持つ米国との戦争は勝ち目の無い無謀な
戦であり、相当な国民の犠牲が発生すると軍の幹部は知っていたはずだが、
あえて戦争する精神構造だった。
今の我々から観ると上の二つの精神構造は中々理解し難いことである。
またこの映画で日本降伏後も一人戦い続ける兵隊(山田孝之)が居たこと
兵隊や島民に投降を呼びかける男たち(阿部サダヲ)が居たことなど、
戦争の様々が画かれています。
投稿情報: 05:52 カテゴリー: 2011観た映画 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
アカデミー賞メジャー4部門、堂々受賞した映画「英国王のスピーチ」に一言。
俳優は旨いし、格調は高いし、ユーモアはあるし、心温まるし、歴史的だし、
そして映画の原点、面白い!アカデミーを獲るべくして採ったという映画です。
あと王妃役(ヘレナ・ボナム=カーター)に、今までの数々の実績を評価して
助演女優賞を上げたかったナ~。多分審査委員は独占し過ぎを避けたのだろう。
言語聴覚士役(ジェフリー・ラッシュ)は、この脚本家(デヴィッド・サイドラー)
が彼をイメージして書きおろしたと言うほど正にぴったりのキャラクターであり、
助演男優賞に相応しい究極の演技をしたけど、まぁ彼は「シャイン」'96で既に
主演男優賞をゲットしているので、まぁ採れなくてもしかたないでしょう。
英国王(コリン・ファース)、堂々たる主演男優賞!国王という威厳を保ちつつ、
吃音(きつおん)「発音の祭、第一音が容易に出せない」持ちというコンプレックス
に苦しむ王を見事に演じました。見ていて彼が王室であることを誰も疑わない演技、
彼は生粋の英国人、この役はアメリカ人には絶対できませんワ。監督も英国ロンドン
生まれのトム・フーパーさんです。
時はヒットラーが台頭した1936年頃、世界戦争が迫っていた、英国王の死去により
兄エドワード8世が即位するも、英国教会では許されぬ相手、米国人シンプソン
夫人との恋愛を選び、いとも簡単に退位してしまった。いわゆる「王冠か恋か」の
選択である。これも映画になりそうな題材ですネ。
英王室は本当にドラマティックですネ、このシンプソン夫人といい、故ダイアナ妃
といい、カミラ夫人といい、元アンドリュー王子妃セーラファーガソンといい、ある
意味スキャンダルに筋金が入っている。それに比べて日本の皇室は品格高潔ですヨ。
話をもどして兄の退位により、ジョージ6世が即位するが、彼は幼い時から吃音持
であった。国王の一番大事な使命は国家元首として国民に語りかけ元気付けること
である。また世界の元首に自国の立場を堂々と述べることである。しかし彼は吃音
でありそれが出来ない。権威ある医者たちの治療では治らなかった。
王妃(HB・カーター)はオーストラリア人で腕の良い町医者(G・ラッシュ)の
噂を聞き、探し出してきた。いよいよ王と医者とのトレーニングが始まった。
これは権力者といえども一人の人間、家族に支えられてハンデキャップを乗り
越えるハートウォーミング&ユーモアドラマである。お勧めの秀作であります。
P.S 2007年「ザ・クイーン」でエリザベス2世女王を演じたヘレン・ミレンが
アカデミー主演女優賞を獲得したが、アカデミー委員会は英国王室に弱いのかも?
投稿情報: 19:49 カテゴリー: え | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
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