世に大作は数あれど、名・大作となると、私にとり「風と共に去りぬ」'52
「ベンハー」'59であった。そしてこの度「ロードofリングス3部作」を
名大作に入れたいものだ。
大作というのは、まず長いこと「風と共も、ベンバー」も上映時間は
4時間におよぶ、そして金が掛かっていることが条件だ。
ロードofリングス3部作は何と!年に一作づつ3年間楽しませてもらった。
制作費は聞くところによると3億1000万ドル=338億円、文句なしの大作。
それでは名作の条件は何か?というと登場人物の性格が掘り下げられ、
彼らの成長ぶりが表現される事でしょう。スカーレットもベンハーも
苦難のストーリーの中で成長していったのです。
さて「王者の帰還」ラストシーン、王家に戻ったアラゴルン
(ヴィゴ・モーテンセン)の戴冠式、その風格と高貴さに驚いた。
第一作「旅の仲間」での流れ者戦士とはまるで別人、正に正統派
王家にふさわしい人物に成長していたのだ。
そして彼とアルウエン姫との再会は、こころから良かったナ~と感動!
上映短縮時間モードでなく、本当に実3年振りの再会であることを
我々も実感したのです。アラゴルンさんよく煩悩を我慢された、偉い!
主役のフロド、第一部ではまだ紅顔の少年であったが、今作では悩める
青年に成長した。彼のキャラはまじめな好青年であり、責任感と誘惑に
悩む立場、そして遂に・・これは現代の若者(中年も)像に近いと実感。
そして、お供のサム、当初はデブで足手まといの存在と思っていたが、
この旅で最も成長したのは彼であった。もう頼もしいやら、立派やら、
彼なくしてハッピーエンドは無かったはず。「奇跡の人」パテー・
デュークの息子と聞き、見事DNAを引き継いでいると実感。
2作目から別れたフロド達の旅を、一挙にエクサイトさせた功労者は
なんといってもゴラムです。アラゴルン達は戦士としてウルクハイと
戦うスペクタクルな面白さがあるが、フロド達は、この狡猾、邪悪な
ゴラムがいなければ退屈な旅だったはず、結果的に最大の功労者は
やはりこのゴラムだった。いやぁ~好きだナ、ゴラムさん!
わたしが「王の帰還」でシンクロした人物は意外にもセオデン王
(バーナード・ヒル)、自国のみ守ればよいとの思いを捨て、全人間族
のため勇敢に戦いを決した。
そして彼の最期の言葉に心底感動した。
「これで祖・祖父の元へ行ける、彼らの元へいっても恥じることなく
仲間に入れてもらえるだろう。」・・自分はどうか大反省した次第。
この3部作を通じて、登場人物それぞれのキャラを旨く表現され
大変面白かった、多分観客のお好みはそれぞれ異なる人物に、思い入れ
したものと推測、その意味で本当に 名・大作であったと思いました
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