「エネミー・オブ・ステイト」に一言。
米国政府機関の陰謀証拠を握った主人公(ウイル・スミス)が
徹底的に追われる話。その追われ方が半端ではないのです。
この映画を 一言で表わすと
「現代のハイテク危機(機器)が腐る程出てくる」です。
私にとり「国家機関に追われる、あわれな個人」もの は好きな
ストーリーですが、時代と共に「政府系悪党」も変わって来たな~
と思います。
かって は悪徳警察、特殊任務CIA、そして大統領本人まで来たが、
さらにペンタゴンに移り、最近はこのNSA(国家安全保障局)
(No Such Agency)がくせものだ。
これは軍事予算の重きがミサイルや核兵器などから
衛星と通信システムなどのデジタルに変わった事にもよるだろう。
「マーキュリー・ライジング」’98でも同じ設定・同じ悪党
(NSA大幹部)だったが、
あの時の悪役は(アレック・ボールドウィン)だった。
しかし今回のスーツを着た悪役(ジョン・ボイド)の迫力は凄い、
ボールドウインでは到底かなわない、
やはり「真夜中のカウボーイ」’69ボイドの方が格一つ上だ。
この悪役に対抗するのは、ウイル・スミスだけでは心もとない
ので登場するのが(ジーン・ハックマン)
かっての名作「カンバーセション」’74の後の姿らしいのが嬉しく、
なつかしい。
25年前のアナログ的手作り盗聴映画と、今回の衛星、コンピュター、
ハイテク盗聴との比較するのもおもしろいかも・・
さて、全体に粒子の荒い画像と衛星レーダー画像を駆使した画面と
カットのテンポ良さで引込まれた映画だった。
デンゼル・ワシントンの「マーシャル・ロー」2000でもテーマと
されたが、テロリスト防止と国民の安全のため国民に対して
どれだけ自由制限や盗聴が許されるかが今日的重要問題であります。
そんな中で作者はこの映画のタイトル「アメリカの敵」とは
ウィル・スミスではなく「国民を盗聴の対象にする法案」と
言いたかったのかもしれませんネ
それにしても・・
ウイル・スミスの弁護士はちょっと滑稽な感じ、私には最後まで
ラッパーにしか見えなかった。
しかしいずれ第2のエデェー・マーフィーになれる俳優だろう・・
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