1ヶ月の出張中、旅先で観た戦争サスペンス「Hart's War」に
ついて一言?(久々なので少々長いかな)感想をお許し下さい。
直訳すると「ハート(中尉)の戦争」ですが、本邦題は「ジャスティス」
でした。全く別の英語カタカナの邦題にするくらいなら「軍法会議」
とか「法廷収容所」否!もっと適切な日本語にしてほしかったですネ。
舞台は第2次大戦が終焉に近づきつつある、厳冬のアウクスブルグ、
ナチスドイツ捕虜収容所での、ナチスと米軍捕虜との対立が主題
まず画面全体を被う灰色のトーンは厳寒の戦場と捕虜生活が
いかに、さぶ~く過酷かを見事に印象付けていた。
今、アウクスブルグはドイツロマンチック街道として日本人に
大人気の観光地だが、当時は辛い寒い戦場だったのですゾ
この収容所にハート中尉(コリン・ファレル)が送り込まれて来た
彼はイェール大学で法律家を目指す学生だったが、志願兵となって
戦場へ、しかし捕虜となってしまったのだ。
さて収容所では米軍大佐マクナマラ(ブルース・ウィリス)が捕虜側
の指揮をしていた。B・ウィリスの敬礼姿は「超」決まっていますゾ。
そこに米国空軍の2人の黒人士官が捕虜となって送り込まれて来た。
当時の人種差別は尋常ではなかった。白人達の迫害は凄まじい
当時の黒人にとって敵ナチスの弾よりも味方白人のイジメが余程怖い。
一人の黒人は白人の罠にはまり、ナチスに銃殺されてしまったのだ。
これは戦争中の人種差別史実の告発ドラマなのかと思ったほどだ。
ある夜、白人捕虜が殺された。残された黒人が殺人者として逮捕される。
即刻銃殺だが、意外にもマクナマラ大佐が公正なる裁判を願い出た。
さらに意外な事に収容所長のナチス将軍はこの提案を了承したのだ。
気まぐれにも、まぁこれも一興と思ったのだろうか?
そして、この黒人の弁護人としてハートが指名されたのだ。
白人捕虜達は黒人憎しで嘘の証言まで出してくる始末、ハートは
全くの孤立無援である。ここからは正に軍事法廷ドラマとなった。
一方、ナチスの将軍はハートに軍事裁判の手引書を渡してくれるなど
敵味方逆転の構図となる、なんと将軍はイェール大学を卒業生した
同窓だったのだ。この点については偶然にも程がある!
さて裁判が進む一方で、その裏では何と!脱走計画も進んでいたのだ。
ここからは戦争脱走アクションドラマとなる。
さらに最終、この一連の行為には驚くべき真実があった
正に(B・ウィリス)の愛国的英雄的物語だったのだ。
観終わった後少々疲れたというか、スッキリとしない
ふむ~、テーマが多すぎて、欲張すぎて、混乱する映画だと思った。
それにしても、いくら戦争目的とはいえ、ヤッチャならん事って
あるだろうが!私には英雄というより、狂信的軍人主義に思えました。
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