マドンナとはイタリア語で”madonna” モナリザ=聖母マリア ですが、
一般的には「憧れの美女」という意味でつかわれます。
高齢化社会となった日本で、日本のマドンナといえば やはり
吉永小百合さんでしょうネ。 という訳で、吉永小百合さんによる
吉永小百合さんのための、吉永小百合さんの映画、それは
「ふしぎな岬の物語」に一言。
殺伐とした都会の人間社会、競争社会、上下関係、パワハラ、セクハラ、
そんな生活に疲れて、どこか自然に満ちた、優しい人のいる、癒しの場所に
逃避したいと思っている人は多々いると推察します。
正にカール・ブッセの詩 山のあなたの空遠く「幸」すむと人のいふ。の如し
映画のコピー こんな岬が実際にあるなんて・・・
実際に存在する喫茶店をモデルにしたらしいが、千葉県の房総半島の
突端に小さなカフェがある、そこのコーヒーの味はどびきりおいしいのだ。
そしてその店主がヒロイン悦子(吉永小百合)さんである。
妻を亡くし葬儀のあと、小さな一人娘と、充てなくドライブした親子が
このカフェに辿り着く、温かい飲み物と悦子の応対に二人は癒される。
妻に先立たれ、一人娘は駆け落ちして行方知れず、一人暮らしの地元の
漁師(笹野高史)が仕事を終えたあとここのコーヒーを飲むのが唯一の
楽しみである。
ある日その娘(竹内結故)がひょっこり帰ってきた。男との生活が旨く
いかなかったのだ。
悦子のことをいつも気にかけて訪れる常連客タニさん(笑福亭鶴瓶 )が
頻繁に訪れる。
カフェの隣に小屋を作り住む甥っ子(阿部 寛 )が住んでいて、何かと
手伝ってくれるが、精神的に不安定でトラブルメーカーでもある。
町から離れた岬の突端でカフェをたった一人で経営している女性、それも
吉永小百合となると、私も千葉に住んでい居れば常連客になったであろう。
いつも皆に優しく接する悦子であるが、生まれつき孤独であった生い立ちから
心に孤独に対する重い不安があった。
全て善意の人があつまる、善意の社会、そこは・・やはり山のあなたの空遠くの
「幸」で、近くにはありませんネ
監督は成島 出 原作は森沢明夫の「虹の岬の喫茶店」
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