さて、日本もいよいよ「裁判員制度」になる。
これは重大事件の時、一般市民が裁判官と共に参加し
有罪無罪の判断をするものであります。万一裁判官制度に
選ればれた時のために、この映画DVDで観ておくべきでしょう。
世間知らずの裁判官ばかりでは、現在の社会通念から乖離する
ことがあり、その反省から出来た新制度なのです。
その点、米国の陪審員制度は無作為に選ばれた市民12人からなる
陪審員が検事と弁護士と証人の話を聞いて、有罪無罪を判断する。
正に時流と世間の常識が決めるのです。
よって検事と弁護士の腕の良し悪しが裁判に大きな影響となる。
そしてその時の陪審員の性向によって大きな差が出ることになる。
昨今、大企業訴訟では敗訴した場合、その賠償金は膨大な金額だ。
そこに目をつけた商売があるのだ「陪審コンサルタント」である。
(ジーン・ハックマン)を首領にしたプロ集団で、情報収集、盗聴、
買収、脅迫と手段を選ばない。今回の客は被告大手銃器メーカーだ。
まず40人くらいの候補者から12人陪審員と3人の補欠が選らばれるが、
蛇の道は蛇、無作為40人は既に知られ、もう個人情報は漏れ漏れ、
彼らの身分、性格、生活から自分に有利な候補者を選択して行く。
意向に従わない陪審員には、彼らの過去、不倫、病気、弱みをネタに
脅しに掛かってくるのだ。そんな陪審員の中にたった一人正体の
つかめない男(ジョン・キューザック)がいた。
彼は「十二人の怒れる男」('57)の(ヘンリー・フォンダ)の様に、
目立たぬが他の陪審員を誘導していたのだ。
そもそも「OJシンプソン事件」「ジョンベネ事件」など証拠が
山ほどあっても無罪になったりするドラマチックな国だし、
映画も「虚栄のかがり火」'90「 ファーム法律事務所」'93
「陪審員」'96 など、裁判ものは特に面白い。
原告弁護士に(ダスティン・ホフマン)、謎の女コンサルタントに
(レイチェル・ワイズ)、判事に私の好きな(ブルース・マッギル)
と配役も皆渋い、しかしテンポが早く息つく暇がないほどである。
米国は何でもビジネスにしてしまう国だけど、映画も何でも題材に
する今回は「陪審ビジネス」ホント面白い、邦画も見習ったら良い。
面白いはずだ原作は(ジョン・グリシャム)の『陪審評決』
監督はゲイリー・ブレンダー
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