スポーツ紙ならば、さもありなんだが、よりによって日本経済新聞
の朝刊に連載され、朝の通勤列車を発情列車に替えてしまった。
朝からOL達を上気させたいわゆる「愛ルケ」現象なる言葉を
作った曰付きの小説だった。
医者にして不倫推奨小説の大御所、直木賞作家(渡辺淳一)さんの
原作ですもの、見なくちゃネ。という訳で「愛の流刑地」に一言、
のっけから愛欲シ~ン、女が男に乗り、尻が生めかしく動いている、
女はさらなる絶頂を求め「首を絞めて」と懇願する。
男も絶頂に達する短い一瞬、我を忘れ、女の首を締め上げた。
女は果て、男の胸に崩れ落ちた。男は女が達したものと思い満足感に
浸っていた。しかし女は二度と動くことはなかった。
3人の幼子を持つ人妻は、不倫の果てに殺されてしまったのだ。
裁判がはじまった、果たして、単純な殺人なのか、過失致死か、
それとも「殺して」と懇願された嘱託殺人なのか?
それとも気持ちが良すぎて!!「心神喪失」状態だったのか?
ふむ~、げに恐ろしきものは女なり、慎ましくS@Xなど関心が
なかった女が一旦開花すると、愛はどんどん深まり、体は快楽を
追求し続ける、もう止めることは出来ない。愛の究極は死なのか?
この映画は人妻が作家・村岡菊治(豊川悦司)との情事の果てに
殺されてしまう内容だが、この女と、昭和11年情夫、吉田吉蔵を
殺して、男の一物を切り取った女・阿部定に共通の情念を感じた。
「女の性愛」役者といえば、もう必ずこの人(寺島しのぶ)さん、
裸も衣装のうちと言うほど脱ぎっぷりが良い、実母・冨司純子をして
「この子は、いったい誰の子なの」と言わせた役者根性の女優である。
「赤目四十八滝心中未遂」'03「東京タワー」'05と、かかわった男は
例外無く、とんでもない羽目になる。正直この「愛ルケ」も途中で
寺島しのぶが、次第に怖くなってきた。まるで「危険な情事」'87の
(グレン・クローズ)に見えてきた。逢瀬の楽しさには危険ありだ。
それにしても菊治とバーのママ(余 貴美子)さんの会話が気になった。
「女は二種類いるの、それを知っている女と、そうでない女」・・・
ふむ~団塊世代の男、そっちの定年と引退はまだ早いか?
もう一花さかせるべきか?・・・
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