この映画をみて、つくづく、われわれ日本人(大半)は仏教徒で良かった
と思いましたぞ。その点キリスト教の歴史と行為は残酷で過激ですワ。
まずは「聖地エルサレム奪回」を唱え遠征した十字軍は行く先々で、
異教徒であるイスラム教徒とユダヤ教徒を無差別に大虐殺を繰り返した
史実。11世紀から14世紀にかけ数百万人を殺戮したと言われる。
同じ頃欧州にペストが蔓延し、悪の災いは全て魔女の仕業として教会主導
で魔女狩りが行われた史実、これで数百万人が処刑されたと言われる。
という訳で、2011公開の「デビルクエスト」に一言。 直訳すると
悪魔さがし、原題は Season of the Witch 魔女の季節となる。
この映画のプロローグは正に魔女裁判とショッキングな処刑シーンから
始まる。密告によって疑いを持たれた女達が、拷問され、首に縄を掛け
られ橋から投げ落とされた。
十字軍の騎士ベイメン(ニコラス・ケイジ)とフェルソン(ロン・
バールマン)は英雄的な働きをしていたが、十字軍が罪なき老若男女、
子供まで虐殺する蛮行に失望して十字軍を離脱した。
彼らが行き着いた町はペストが蔓延していた。住民はペストで顔や体が
腫上り崩れて酷い様である、正にこの映画のFSX的見せ場といって良い。
町の枢機卿(クリストファーリー)もベストで瀕死の状態だったが、
捕えてある魔女がペストの元凶であり、これを封印する儀式ために
「山奥の修道院に送り届けよ」という命令を受ける。
6人の男と一人の女の旅が始まった。霧深い森、飢えた狼の群れ、
そして魔女といわれる若い女、正に険しく危険な道中であった。
同行した神父は「魔女と話すな」と注意する。魔女はそれぞれの
心の弱さに付け込んで来ると言うのだ。
異型な形相ゆえに怪物役やヘル・ボーイなど悪魔役者である(ロン・
バールマン)の名前があったので、てっきり悪魔役と思っていたら、
N・ケイジと行動を共にする勇士役であった。彼はいつもいい味出して
ます。私にとって好きな役者の一人。
それにしても、キリスト教における悪魔は執念深く恐ろしいデスワ。
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