銃社会の米国、毎年乱射事件が起こり、一般人が無差別に殺される。
しかし一向に銃が規制されることは無い。
場所は米国のピッツバーグ、狙撃事件が起こった。たまたま通り掛か
かり、望遠スコープに映った子供一人を含む5人が射殺されたのだ。
遠距離からの射撃だが、はずれ弾は1発のみ、正にプロの仕業である。
駐車料の25¢コインから指紋が検出され、薬きょう、銃も発見され
証拠は十分、しかもジェイムス・バーは湾岸戦争の元・狙撃兵であっ
たことから、犯人として早々逮捕された。しかし彼は犯行を否認した。
犯人バーから「ジャック・リーチャーを呼べ」と呼び出しを受け、
ジャックは自ら現れた。更に犯人側の女性弁護士に手伝いを頼まれ、
この事件を探りはじめる。
ジャック・リーチャー(トム・クルーズ)の正体は不明、湾岸戦争
からイランまで数々の戦績を上げた元エリート軍人、しかし除隊後の
消息は全く判らず今は「流れ者」ということだ。
彼の推理力と記憶力は抜群、凄い格闘術を持っている。彼は証拠が
あり過ぎることや、1発はずしたこと、無差別であることに不審を
持っていた。しだいに真犯人と真相は意外な所にあると判ってくる。
この映画、題名が「アウトロー」と聞いたとき、あぁ~また(トム・
クルーズ)の荒唐無稽なアクションものだろうと思い込んでいた。
「ミッション・インポッシブル」2011はどんどん派手になっていくし
「ナイト&デイ」2010は酷いアクション映画であった。
当代一の大スターであり、大金持ちのプロデュサーゆえ、最近はもう
自分の好きなものだけ創るという印象、「7月4日に生まれて」'89
の様な過去の演技力はどこへ行ったのだ と嘆いていたが・・・
しかしこの映画観ている内に、題名のイメージと異なり、理詰めで
謎を解き、事件の真相に迫るミステリーものであった。大変面白い!
それもそのはずこの原作は英国のリー・チャイルド氏のベストセラー
小説「ジャック・リーチャー」シリーズ9作目「One Shot」であった。
映画の原題は堂々と「ジャック・リーチャー」である。
やはり映画の良し悪しは原作と脚本で決ると改めて納得した次第。
それしても女弁護士(ロザムンド・バイク)が必要以上に見せた
ドレスの谷間の豊満な胸にジャックがフラフラとなびかなかった
ストイックなキャラに、さすがハード・ボイルド作品と驚いた次第。
監督は(クリストファー・マッカリー)彼は「ツーリスト」2010や
「ワリキューレ」2008「ユージュアル・サスペクト」'95などの
名脚本家であり、本映画では脚本を兼ねています。
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