2019令和元年の見納め映画コメントとして「空母いぶき」
このテーマについては皆さんも百家争鳴と思いますが、
「見たものは書く」という信念ゆえ一言、
世の中またキナ臭くなってきた。日韓対立、北朝鮮ミサイル連射、
ホルムズ湾を挟んでサウジとイランの対立、シリアとISとトルコの
混戦、インドとパキスタンの国境紛争、ロシアとウクライナのクリミア
戦争、そして隣の大国 中国の覇権とそのための海洋進出である。
中国は南シナ海に人工島をつくり、そこを軍事基地をつくり全海を
中国領域とした。
次に狙うのは東シナ海。台湾支配と日本が領有権を持つ尖閣
列島の占領である。そのため空母「遼寧」「001A」「002型」3隻
と原子力潜水艦を擁した。
一方日本も対抗上「いずも」「かが」の「航空機搭載型護衛艦」
を擁している。事実上は空母だが憲法の手前この名前である。
さて原作(かわぐちかいじ)のビックコミック連載漫画で内容は
中国が尖閣列島に上陸占領、日本政府は領土奪還すべく
急遽空母「いぶき」を出動。日中全面戦争の危機が迫った。
映画の方は架空の新興国「東亞連邦」が日本の波留間
(はるま)群島に上陸占領したと、かなり中国に配慮している。
映画の中では背後の黒幕として中国を暗示していましたがネ・・・
さて日本国憲法9条=戦争放棄の国、日本は戦争できるのか?
我々大学で(深瀬忠一)教授から直接学んだ者としては考えも
一入あろう。
いぶきの艦長・秋津一佐(西島秀俊)は国民を守るためなら
戦争も辞さない主義、副長・新浪二佐(佐々木蔵之介)は
自衛隊はあくまで専守防衛に徹し、戦死者を出すべきでない
主義で対立する。二人は自衛隊のエリート中のエリートで
ライバル同士であったのだ。
時の総理大臣(佐藤浩市)は主戦論の外務大臣、防衛大臣と
回避主義の官房長官の間で戦争開始の選択を迫られていた。
敵潜水艦からミサイル攻撃を受けた、敵戦闘機も襲って来きた。
政府は「防衛出動」を発令した。そして国連に対し領海侵犯と
攻撃を受けたゆえの防衛戦闘する旨を伝えた。
この段階では9条はあっても自衛権は固有の権利=正当防衛
は許されるとの認識であり、まだ戦争ではないとの認識である。
艦長は戦闘命令を発布、敵戦闘機を5機を撃墜した。
しかし政府の本音は戦争拡大になる戦闘は控えてくれと海軍に
暗黙の忖度を期待していた。こうなると現場の判断次第となる。
敵戦艦から「いぶき」に向け魚雷が発射された、これを日本の
護衛艦「はつゆき」が間に入り被弾沈没した。自己犠牲である。
いよいよ反撃に出る、護衛艦「いそかぜ」から魚雷を発射させ、
敵戦艦に大きな犠牲が出れば全面戦争になるのは確実である。
いやはや、魚雷を止め置き砲弾攻撃に留めるとか、潜水艦も
敵魚雷をかわすことかわすこと逃げ回ってばかりであった。
主戦論者と見えた艦長は、先の先まで読んだ戦闘戦術をとり、
敵との全面戦争は避け、あくまで主命令である「はるま群島」の
解放を主とした。正にエリート軍人のなせる業である。
やはり映画だ!日本人の巧みな軍人業でミサイル被弾を
回避し、自衛官の死者も数人と最小限で留まったが、
現在の最新鋭の武器精度ではありえないと思う。
周りは狩猟民族と中華思想、自国ファーストの国ばかり、
大和民族は やはり日頃から戦争に至らない、あらゆる手立て
和戦両用で、したたかな外交、狡猾な外交をせねば平和は
維持できません。
その意味で桜を見ている暇と金などないですぞ。
原作と監修 かわぐちかいじ 「沈黙の艦隊」「ジパング」
監督 若松節朗 「ホワイトアウト」00,「沈まぬ太陽」09,
「柘榴坂の仇討」14,
音楽 岩代太良 「蝉しぐれ」05, 「レッド・クリフⅠ・Ⅱ」08,09
玉木宏、藤竜也、高嶋征宏、中井貴一、本田翼
以下 空母「いずも」
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