お盆休みで帰省中の娘と二人で「映画でも見ようか!」ということになった。
しかし上映中は子供向けのアニメ映画ばかり、唯一大人が見れる演目は
「アルキメデスの大戦」でした。
私は子供のころから東宝の太平洋戦争もの8・15終戦モノが好きだった。
「太平洋の嵐」’60 「連合艦隊司令官山本五十六」’68 太平洋奇跡の
作戦キスカ」’65や 「日本のいちばん長い日」'65 などにのめり込んでいた。
円谷英二監督によるゼロ戦や戦艦大和の特撮が見たいの、終戦に至る
大本営や御前会議の権力闘争が面白かったからだ。
そのシリースが終了して久しいが、「アルキメデスの大戦」宣伝コピーが
「数学で戦争を止めようとした男の物語」とあった、これは面白そうだ!
アルキメデスは古代ギリシャの天才数学者であり、「浮力」の発見者で
ある。この映画「戦艦の製造」の題名にドンピシャであると思った。
現在お盆興行上映中です 内容でますので ご注意を!!!!!!
東京帝国大学数学科の学生で100年に一人の数学の天才と称された、
櫂直(かいだたし)菅田将暉(すだまさき)は下宿を訪れた海軍の
山本五十六少(館ひろし)から日本海軍が計画している巨大戦艦の
製造を中止に追い込んでほしいと頼まれる。
山本五十六はこれからの戦争は「大鑑巨砲主義」ではなく「航空主兵論」
時代、造るなら航空母艦であると考え、戦艦計画を潰すために製造見積
金額がデタラメで過小過ぎることを計算すべく 櫂をスカウトしたのだ。
櫂には「巨大戦艦完成の暁には日本は過信して必ず戦争を始める!」
戦争を阻止するために協力せよと、しぶる櫂を説得した。
決定までは2週間、巨大戦艦の設計図も積算表も手に入らない、
全く造船知識のない彼は一夜にして何冊もの造船本を読み漁った。
またイメージを作るため戦艦長門に乗艦し、手巻尺で隅々まで実測し
倍測計算し新巨大戦艦の設計図を作り上げたのだ。正に天才だ。
もとより海軍主流は建造推進派で海軍大臣(小林克也)、海軍少将
(橋爪 功)、造船中将(田中泯)は滔々と日露戦争での大砲戦
の大勝利を力説した。五十六も永野中将(國村 準)も防戦一方だ。
選定会議で会は黒板に係数を利用して今までの戦艦の見積価格を
当て巨大戦艦の虚偽を証明する。このシーンはワンロングカットで
一挙に見せてくれた。凄い!菅田将暉の面目躍如である。
しかし造船中将(田中泯)は同じエンジニアとしてまた愛国者としての
信条を述べた。櫂の心はぐらついた。 この信条、私には欺瞞的と思ったが・・・
歴史が示すように、結果として巨大戦艦「大和」は建造され日本は
戦争に突入した、そして膨大な国民の犠牲を払い敗戦となった。
世の科学者、ノーベルはダイナマイトを発明した、オッペン・ハイマーも
原子爆弾を作った。完成し使うと莫大な犠牲者が出ると判っても!
科学者は造ってしまうのだ。「戦争の抑制になるから」という理由を
付けて作ってしまう。櫂も同じ、これは科学者の性である
発明すると、造らざるを得なくなる、そして使わざるを得なくなるのだ。
今又歴史は繰り返さんとしている。人間とは愚かな生き物である。
原作は三田紀房(のりふさ)のアニメ、
監督は「always三丁目の夕日」2005,シリース「永遠のゼロ」2013
「Destiny 鎌倉物語」2017 を作った山崎貴(たかし)である
彼のVFX特撮は素晴らしい プロローグの大和の大戦は見もの。
他に 柄本佑が好演、 浜辺美波、笑福亭鶴瓶
コメント
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