今年は忙しい!正月映画も観ないまま3月になった、FLT機内上映で
やっと見た映画、邦題が「オデッセイ」=原題が「Mertian=火星の人」、
シンプルな原題をわざわざ変える意味が判らないけど、映画は優れて
面白い。原作者は米国の新人作家(アンディー・ウィアー)
内容は火星探検隊がひどい砂嵐に合い、、帰還ロケットが倒壊寸前と
なった。火星撤退、発射寸前の時、隊員の一人が嵐に飛ばされ行方
不明、生命反応も消え、死んだと判断された。救出を諦めロケットは
火星を離れ地球帰還軌道に乗った。
隊員マーク・ワトニー(マット・デイモン)は生きていた、たった一人不毛の
火星、地球から2億2530万キロ離れた星に取り残されたのだ。
原作本解説者の言葉を借りれば「火星のロビン・ソンクルーソー」、映画なら
「アポロ13」+「キャスト・アウェイ」とは誠に「言い得て妙」である。
彼は住施設ハブに辿り着いた。先ず傷の手当てをしてから装備チェックした。
地球とは通信不通、とりあえず、酸素供給器と、水再生器はある、電気は
太陽電池で賄える、食糧は節約して1年分。しかし次の火星探検隊が
来るのは4年後、餓死してしまう。
ワトニーはシカゴ大卒の植物学者&エンジニアである、多分タフな楽天家
なのだろう、その能力こそ生き残る唯一の武器であった。何と持参した地球の
土と火星の土を混ぜ、自分のクソ糞と水からバクテリアを繁殖させ、ジャガイモ
の芽から食糧栽培を図ったのだ。
栽培の水が足りない、そこでロケット燃料を窒素N2と水素H2に分離して、
火星の大気はCO2であるから、そこから酸素Oを分離して,非常電灯LED
で火花を飛ばし燃やしH2O=水を取り出したのだ。
火星を周遊する衛星から時間で画像が送られてくる、何気なく見ていた女性
NASA職員が、わずかな変化を発見した。非常用テントが張られていた。そう!
ジャガイモ栽培テントであった。地球は騒然、ワトニーが生存していたのだから。
NASAは彼を救出すべく次期ロケットを前倒し早急完成させ、食糧のみ
積んで見切り発射させるも、空中爆破してしまった。万策は尽きた。
オタク風なNASA宇宙力学部門の職員が現れ、一つの救出法を提案してきた。
おどろいた!それは正に究極の策であった。NASAは動いた。
ワトニーも諦めない、火星に残された機材を全て使い、改良する。化学、
科学、植物学、数学、微分積分、メカニックなど全ての知識を使って、
生き残りを追及したのだ。
映画は前半、生き残りの知恵と術、NASAの苦悩と丁寧に表現して
誠に面白く興味深い、さすが巨匠監督(リドリー・スコット)!
しかし後半の救出劇は時間的な制約かイケイケドンドンとなり、まるで
(ジェリー・ブラカイマー)映画の様相となり、別映画になってしまったのが
残念だが、お薦めの映画である。それから原作小説は是非読むべきもの。
思った!文科系の私では、火星で餓え死か、窒息死間違いなしである。
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