今年最初に見た映画はこれ「ゴーン・ガール Gone Girl」です。本場米国でも、
ここ日本でも話題になった評判の映画で日本語に訳すと 「女房失踪」である。
なにしろ原作は全米で700万部のベストセラーになったミステリー小説。
原作者は(ギリアン・フリン)女史で、自らこの映画の脚本も書いてくれたらしい。
よって原作と映画の内容に誤解はないと思われる。
そして監督はあの(デヴィット・フィンチャー)である。独創的な映像作家だが、
今までの経歴からしてやや難解ながらレベルの高い作品であろうと期待した。
なにしろ「セブン」「ファイト・クラブ」「ソーシャル・ネットワーク」
「ドラゴン・タトゥーの女」と彼の作品は常に話題となり、ヒットする。
正直見終わって思った。監督はデヴィット・フィンチャーでなくて(デヴィッド・リンチ)
の方ではないか?と リンチの作品ならば テヴィッド・リンチ的不条理という言葉が
あるくらいで、一度観ただけでは理解できないのがあたりまえであり、辻褄が合わなく
ても良いのだ。
「マルホランド・ドライブ」2001や連続TVドラマ「トゥイン・ピークス」1990がそうだった。
この「ゴーン・ガール」どうも映画の内容が辻褄が合わない、腑に落ちない。何故
高い評価なのか判らない!まだ封切り映画中ゆえ ネタバレはできないが・・・・
結婚5周年の日に、突然女房(ロザムンド・バイク)がいなくなる、しかも家が
荒らされており、血痕があったので単なる家出でなく事件と思われた。
昨今の本当の事件では殺人事件の殆どは身内、特に配偶者が犯人のことが多い、
それを見越してTVが身内にインタビューを取って置くのが流行りである。
あらゆる状況証拠は夫(ベン・アフレック)を指していた。人気TVキャスターは
確信して夫への批判を始め、世間も夫に非難を向けた。夫が妻を殺すと、この
州なら死刑もありうる。
夫が嫌になった妻はそこまでやるのか?そこまでになった夫婦がそのままでいれるのか?
いくら米国の警察がボンクラでも、あの殺人現場を見ておかしいと思わないのか?
つまり周到な計画と実行と強烈な顛末に対し、そもそもの動機が軽すぎるのだ。
正に不条理! しかし最後の妻の一言「これが夫婦というものだ!」で片づけた。
ならば女房というものは本当に恐い存在ですネ。見なさま気を付けて!
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