数年前、鹿児島知覧町の「知覧特攻平和館」を訪れた。
太平洋戦争末期、特攻という飛行機もろとも敵艦に体当たり
攻撃をした隊員の遺品や資料が展示されている所である。
大勢のしかも若い特攻隊員の貴重な写真、手紙などが展示され
ており、隊員の心をおもんばかると、心が痛み涙が止まらなかった。
ロビーには銃撃を受けボロボロの零戦が展示されていたと記憶、
8月15日も近いので、「永遠の0ゼロ」2013 に一言。
原作は今なにかと話題になるお方(百田尚樹)さんである。
この人は放送作家でなかなか面白いバラエティ番組をつくって
いましたが、2006年はじめて書いた小説「永遠の0」がヒットし
この映画効果もあり、何と500万部の大ベストセラーとなった。
私は昔から東宝系の8・15(終戦)シリースが好きで観て
きましたが、関連として「飛行機乗り」ものも多々見ていました。
当時、東宝は(円谷英二)監督を擁し世界一の特撮技術
を誇っていましたからネ。
特攻隊というと(鶴田浩二)さん!古いね~と言われそう、
代表作は「雲ながるる果に」1953、あと見たものは夏木陽介の
「太平洋の嵐」1960,加山雄三の「太平洋の翼」1963があった。
特攻隊の悲劇というと(高倉健)さんの「ホタル」2001が、
よく出来ていました。
さて、今回主役は天才的な操縦技術を駆使して敵との戦闘よりも
生還に執着した(接近戦を避ける)飛行隊員・宮部久蔵
(岡田准一)である。
何とかこの戦争を生き残りたいのは「家族のもとへ還るため」
妻(井上真央)と幼い娘のためであった。生き残る努力をしたが、
無念ながら特攻で亡くなってしまう。
宮部の孫(三浦春馬)が特攻で亡くなった祖父のことを調べて
行く内に、飛行士宮部と当時の戦争のことが判っていく、彼に
対する評価は非難と賞賛に完全に分かれていた。正にミステリー
の様でもあった。
監督は現代特撮の名人 「ALWAYS 三丁目の夕日」
の山崎 貴 さん、飛行機の戦闘シーンはと空母「赤城」は
見ものです。
さてこの映画に「右傾エンターテインメント」との批判もあるが、
そうとは思えない!最後まで戦争よりも、家族のために生き残り
たいという、ある意味「本音」が出ているし、ある意味「軍」が
無理やり特攻に行かせた不条理を表現しているからだ。
私が子供の時に観た日本の戦争映画「太平洋の嵐」でも、
「独立愚連隊」’59,[兵隊やくざ」’65など、戦後間もなく、
ひどい目にあわれた戦争経験者多々のいる中で、ひどい戦争の
中でもエンターテインメント戦争活劇であった。
むしろここ20年くらいですヨ、エンタメが封じられたのは。
主題歌はサザンの「蛍」ですもの、むしろこの映画を若い人に
見てもらい、これをきっかけに知覧や大刀洗平和記念館を
見てもらい戦争を知ってもらった方が宜しいと思います。
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