今ごろ米国対ソ連否!米国対ロシア対決のスパイ映画ではあるまいに?
今も大枠では米国とロシアは対立しているが、もはやスパイものの
主役は彼らではないからだ。
昨今のスパイ映画の敵は、イスラム原理主義国家、イスラムテロ組織、
中国、原爆テロ組織、中南米の麻薬組織、ITハッカー、環境NGO、
宗教組織と多岐にわたっている。
それでも古典的な米ロ対立スパイものを無理に作ったらこうなる映画
「顔のないスパイ」2012に一言。
ワシントンで上院議員がクビを切断され暗殺された。殺人手口から
米ソ冷戦時代のソ連の暗殺集団「カシウス」が復活したと判断され、
引退生活をしていた元CIA諜報員ポールが呼び出されたのだ。
ポール(リチャード・ギア)彼はカシウスを追い詰め壊滅させたCIA
の腕利諜報員。
「カシウスは死んだ、捜査に協力できぬ」と断るが、残党が一人生きて
収監されていることを知らされると、事件に巻き込まれて行った。
彼にはカシウス団に妻と子を殺された過去があったのだ。果たして・・・
正直!リチャード・ギアはアクションスパイ役は向かないと思う。
若い時の彼は正に二枚目のジゴロ役者だったが、最近の役どころは
「最後の初恋」'08のごとく熟年の恋人、「CHICAGO」'02のごとく
女性を支える男、「HACHI」'08「シャルウイダンス」'04のごとく、
善良な普通の男が旨い。 この役柄でよい味をだしています。
彼は完全に文科系で体育系ではありませんし、年齢からも格闘技と
アクションは無理、また今作では冷酷無比な役柄を要求されているが、
ギア本人の内面の優しさが顔からにじみ出て、とても暗殺者には
見えなかった。
リチャード・ギアは好きな役者だが、時代性とキャスティングを
間違えると少々違和感を感じる映画でした。
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