プロ野球の名門・読売巨人軍がもめている!!
オーナーであるナベツネこと渡辺恒雄巨人軍会長に対し
GM(ジェネラル・マネージャー)である清武英利・球団代表が
コーチ人事に関して会長が越権行為をしたマスコミに訴えた。
オーナーはGMの任命・剥奪権をもっており、球団の金銭の
決済権を持っている。
GMは監督・コーチ・選手の任命・剥奪権をもっている。
監督は試合運びと選手出場任命権をもっている。
結果的に全て金が絡むこと故、オーナーとGMは、あ・うんの
合意が必要である。しかし両者の訴訟合戦がはじまってしまった。
二人ともこの映画「マネーボール」を見ておけば、それぞれの立場と、
野球とはどういうものか判っただろうにと思いましたゾ。
いやぁ~面白い映画だ、私にとって2011年のベスト映画だ。
米国メジャーリーグの史上最高のGM(ビリー・ビーン)の
生き様を画いたドラマ。
米国メジャーリーグ、とりわけアメリカンリーグは、松井のいた
ヤンキース、松坂のいるレッドソックスの2大チームが君臨する。
その影に隠れた弱小球団アスレチックスのGMビリー・ビーン
(ブラッド・ピット)は頭を痛めていた。
勝てないし、良い選手は金でヤンキースに引き抜かれるし、
欲しい選手がいても、オーナーから「金は無い!」と却下される。
そんな時、野球の記録分析係ピーター・ブランド(ジョナ・ヒル)
と知り合い、彼の「マネーボール理論」に乗ってみることにした。
この理論は私たちの野球常識をくつがえすものであった。
打率ではなく出塁だ!よってアウトになる盗塁や犠打は無駄である。
シングルヒットよりも長打で得点を稼ぐ選手を評価する。
チームのベテラン・スカウト陣の今までの主観を一切排除して理論
に会う選手をスカウトしていく結果、今まで評価されない安い選手
ばかりを集めてきたのだ。また中々成果が上がらぬゆえ、監督
(フィリップ・シーモア・ホフマン)とぶつかるが、GMが理論を押し
通すのを見ると、GMは強い権限があることが判ります。
メジャーではシーズン中でも、プレイオフの直前でも頻繁に
スカウト合戦が実行される。GMビーンと他チームのGM
やスカウト担当者達との迫真かつ強かな電話交渉には目を見張った。
これこそGM! 清武さんナベツネさん!部屋の中で権力闘争など
やっている暇はないのですヨ。
果たして2002年9月4日、伝説のアスレチックス20連勝の記録を
達成しようとしていた。生生しく当時の実写フィルムも混ぜて、
時の名選手の姿や観客の熱狂も見ることが出来た。迫力満点!
ブラッド・ピット ちょっと貫禄がついて、ますます若いときの
ロバート・レッドフォードに似て来た。
そしてチーム分析係り(ジャナ・ヒル)の肥満のオタク振りが良い、
前作「僕の大切な人と、そのクソガギ」に続くキャラである。
シーズンが終わり、ボストンの球場でレッドソックスのオーナーと
二人で話すシーン、彼からこっちに来ないかと数十億円が提示される。
トウトウと夢を語り、敵のチームのGMを大金で引き抜うこうとする
オーナーを見ると、正にオーナーとは絶対権力者である。
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