2020年はじめて観た映画が12月13日(土)上映の「ホテル ロ~ヤル」でした。
映画好きの私にとって、まるまる1年間劇場に行かなかったのは初めての経験。
暫くの閉店され、その後三密制限を受けてのことですが・・
劇場だけでなくDVDも、prime Video も、NetFlixeも見る気がしなかった。
私の好きなジャンルはパニックものですが、現実にウィルス感染パンデミックが
起きてしまうと、DVDも見るのが辛くて見る気がしませんでした。
結果、自分のblogなのに、今年初めての投稿という事になった次第です。
北海道の作家(桜木紫乃)さんが北海道釧路を舞台にして書いた小説が
2013年度の直木賞を受賞しました。内容は釧路湿原に立つラブホテル
を舞台に利用客、経営者、従業員それぞれのエピソードをオムニバス形式で
表現したものでした。
当時早々に本を買い、読んだものです。ラブホテルが舞台ゆえ興味津々
そもそもラブホテルの目的は一つ、男女のあの行為、人間も動物であることを
思い出し、理性を捨て去り本能のまま動くことが出来る場所です。
人間はしてはならぬ事、許されない事となると尚更燃え、ラブホテルという淫靡な
場所となるとエロスの極み、面白い人間模様を期待していたのですが、全く違って
いましたね。
紫乃さんの小説では利用客も経営者家族も皆、悲しい事情を持ち、ラブホテルは
まるで悲しみ人の駆け込み寺の様相、正直、本を読むに中断が多く読了に時間が
掛かったと記憶しております。
小説のオムニバスと異なり、映画はホテル経営者の一人娘(波留)さんを中心に
してストーリー展開にしたのは旨い演出。自伝ゆえ作者(紫乃)さんピッタリの波留
でした。
経営者である父親に(安田顕)を登用、彼は今や北海道の名バイブレイヤーである。
スッパな女子高校生の(伊藤沙莉)はいつも演技が上手いね。
それから客の一人(正名僕蔵)さんは映画をリアルにする名優ですネ。
寺住職の女房と檀家とのエピソードは割愛されたが、これは自叙伝的小説故、
釧路で近所の寺に迷惑が掛かるゆえのカットしたと推察しました。
老舗デパートも撤退、大手製紙会社も撤退が決まり、地方の衰退が進む
人の悲しみの象徴ホテルローヤルを出て新しい道を進む若い女性が唯一の
救いでした。
あと残すところ11日で2020は終わる。今年1本のみとは人生最悪記録と
なりそうです。
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