映画監督スタンリー・キューブリック(1928~1999)の話題になると、
いつも興味深く面白い!
彼の映画は必ず賛否両論が起こり、必ず解釈も分かれます。
「アイズ・ワイド・シャット」’99が上映された時は、この主題は
何か?あのベッドの上の仮面は何を意味するか?話題になりましたし、
古くは「2001年宇宙の旅」’68で、あの「モノリス」の正体は何か?
世の中、議論騒然であったと記憶。
「シャイニング」’80も上映当時、あまりにも原作と違う視点に
呆れたものでした。正に巨匠(S・キューブリック)対
ホラーの帝王(S・キング)の決闘の様相でした。
私は両者ともファンで、どちらに味方して良いか迷いました。
S・キングのホラー小説はその登場人物を徹底的に掘下げ描きこむ。
S・キューブリックは原作からエッセンスのみを探し出し抽出する。
両者とも完璧主義者であります。
しかし後にS・キングが自ら製作・脚本のTV版「シャイニング」’97
を観て、これは普通のホラーだな~と思いました。
キューブリックの完成度の高さには到底及ばない。「持ちは持ち屋」
キューブリックは映画の、キングはあくまで小説世界の帝王なのです。
キューブリックの新作を待つ苦しみ、観た時の腑に落ちなさと困惑
それを考え直す難解さ、しかし、それをトータルすると楽しみに替わる。
それが彼の映画だ。
もう新作が観れないのが残念ですネ
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