2006年、明けましておめでとうございます。
今年も中高年の立場から、勝手、気ままな映画感想を
述べますが、どうぞお許し下さいませ。
今年の姫はじ!否 映見はじめは「SAYURI」でした。
まぁ一言でいえば、米国の寿司屋で食べた
「カルフォルニアロール」の味と言ったところ。
日本の寿司を食べたいが、トロは生臭いし、海苔は海に浮かぶ
ゴミだから汚いと言う米国人が工夫して作り上げた寿司こそ
カルフォルニアロールなのだ。 何と!果実アボカドとカニ
もどきカマボコを海苔で巻き、その外側をごはんで巻いた代物。
果実のアボカドがトロの味と思える不思議な寿司であります。
まぁ 映画としては悪くない!
極貧の漁師の幼い娘(大後 寿々花)が祇園に身売りされた。
芸者置屋で虐げられ、下働の身であったが、内に見込まれ仕込
まれ、NO1の芸者さゆり(チャン・ツィイー)に成長する。
しかし日本は敗戦の色濃く祇園は閉鎖され、田舎に身を置いた。
彼女は幼い時から、ある旦那(渡辺謙)を慕い憧れていた、
旦那の側に仕えるために辛い芸者修行もしてきたのだ。
彼との再会こそ生きがいであった。
この映画が正真正銘の芸者システムか否かは、日本人の私にも
判らぬが、一応 「 How to Geisha 」が説明されていて興味深い。
しかしどっか違う、どこだろう? やはり着物の着付けだ。
毎日着物を着ている芸者さんは、着物の首筋にきりっとした
女の粋を感じさせてくれるものだが、チャン・ツィイーさんは
美しいが、着付けが何だかゆるくて「粋筋」とは思えなかった。
それから日本舞踊がなってない!
日本舞踊は足腰を安定させ、背筋の軸がぶれない。ぶれない
舞踊であるはずが、チャン・ツィイーさんの上半身はまるで
パラパラ、あのセンスくるくるにも唖然!
芸者の世界は芸術というより、やはり「エロス」の世界である、
これは全く私見であるが日本的エロスの特徴はその「淫靡さ」だ。
中国の金瓶梅エロスとも、西洋のエマニエル・エロスとも異なる。
ハリウッド監督が中国女性を駆使して日本エロスを表現しようと
試みるのは、どだい無理というものだ。
そういう意味で、美味しいことは美味しいが、トロではない
アボカドの生寿司を食べた気分で劇場を後にしました。
P.S
漁師役で米国映画の日本人常連脇役MAKOさんが出ていたが、
このままでいくと工藤夕貴は女MAKOになりそうですネ
コメント
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