映画もシリーズものが多々ある中で、
終わってホッとした「ハリーポッター」シリーズ
いやいやながらも続編を見てしまう「バイオハザード」シリーズ
もう飽きてしまった「ミッション・インポッシブル」シリーズがある。
しかし、どうしても見てしまう、今後も見るだろうは「ダイ・ハード」
「ダイ・ハード5 ラストデイ」原題「A good day to Die Hard」に一言
この世で最もツキの無い男、いつも不運な事件に巻き込まれてしまう男、
ジョン・マクレーン刑事(ブルース・ウィルス)、警官として出世に程遠く、
60間近で定年も近い、仕事ばかりで家庭を省みず、とうとう女房に離婚
されてしまった男、子供達ともギクシャクした関係(実際は別れた女房には
未練があり、子供にも深い愛情を持っているのだが・・・)
家庭や世渡りが下手であるが、警官としてプロ中のプロ、絶対諦めない男、
悪党にとっては(しつこい蝿)の如き、正に「ダイ・ハード」な男なのだ。
この哀れな境遇こそ、タイハード1(1988)から今回の5まで四半世紀、25
年間も続き、私や多くの中年男達がまだ見続ける所以なのでありましょう。
今回の舞台は米国から出てロシアである。音信不通であった息子がロシアで
重犯罪を犯し、裁判に掛けられると聞き、マクレーンは休職しロシアに赴いた。
何と!その裁判所がテロの襲撃を受け、息子ジャック(ジェイ・コートニー)
は重要犯罪人コマロフ(セバスチャン・コッホ)と共に逃走したのだ。
ソ連は1988年にペレストイカがあり、1991年にソ連は崩壊した。この時期に
大きな利権が国から個人に移ったが、このドタバタに乗じて、利権や資産を
手に入れたり、権力の中枢に入った連中がいた。今回の敵はこの連中である。
さらにこの時期1986年、不幸にもチェルノブイリ原発事故が起こった。
映画は荒唐無稽なアクションものだが、今回のテーマはある意味、ロシア政府
の腐敗高官とチェルノブイリ原発事故とそのウラン利権というシリアスな内容
である。ロシアの傷であり、とてもロシア政府の協力など得られる訳はない。
しかしロシア市街でのカーチェイスを実行、百台近くの車が次々破壊される。
ロシア軍の大型ヘリコプター「ミル24、ミル26」が登場し対決する。
よくぞ撮影ができたと驚いたが、なんと市街ロケはロシアでなくハンガリーの
首都ブタペストだった。ロシアヘリはハンガリー軍のもの正に全面協力だった。
かってのソ連の衛星国であったハンガリーは今やNATO加盟のEU国家で
ある、反ロシアの意思と外貨稼ぎのための協力と推察する。
それにしてもチェルノブイリでの戦闘アクションはアメリカ映画特有の気楽さ
にはあきれるばかり、福島事故を抱える日本では考えられぬ設定、日本人には
いささか身に摘まされる内容である。監督はジョン・ムーアを起用。
さて敵にはダイハードな父親マクレーンだが、息子とのわだかまりは溶ける
のであろうか?
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