常日頃「映画は雑学の宝庫」と言ってきたが、
映画は様々な事を考えさせてくれるものだ。
今作「猿の惑星 新世紀(ライジング)2014では
「戦争」は何故起こるか?防げないか?を教えてくれている。
「猿の惑星 創世記」から10年後はどうなったかの続編である。
猿インフルエンザによって人類の90%は死に絶えた。
一方、猿社会はシーザーを統領として森の奥で文明を築き
平和に暮らしていた。
ある意味、少数の生存した人間集団と猿はテリトリーを分けて共存
していたのだが、人間は電力不足を補うために猿の森に足を踏み
入れねばならなかった。
縄張りを荒らされた猿、しかも首領の息子猿が銃で打たれ怪我を
した。さぁ猿と人間は一触即発の状態に陥った。
社会には必ず「平和主義者」と「主戦論者」がいるものだが、
戦争というものは「憎しみの連鎖」であるし、「過剰防衛」から起こる。
猿の平和主義者は人間に育てられ、知能高い統領のシーザー
(アンディー・サーキス)である、人間の愚かさを知り、優しさも知っ
ており、住み分けをして干渉せねば、平和に暮らせると考えている。
主戦派の猿はコバ
新薬の動物実験に使われたひどい経験があり、憎しみの固まりだ。
人間のリーダー、ドレイフェス(ゲイリー・オールドマン)も主戦論者
そもそも猿を軽蔑しており、家族を失った原因は猿ウイルスとして
憎んでいた。
何か摩擦が起こると、「平和主義」は理想論として除けられ、
主戦論の方が一見説得力があるものだ。
ここままだと滅ぼされる!敵は話しても判らぬ獣だ!などなど、
味方を殺して、敵のせいにするのが常套手段である。
歴史は繰り返すというが、人間は進化出来ない愚かなまま
なのか?一挙に戦争に突入した。
元祖「猿の惑星」1968 は精巧につくられたぬいぐるみとマスクで
当時驚いたものだが,今はモーションキャプチャーを使い、俳優の
動きをデジタル記録し、それにコンピューターグラフィックを合成する
もはや映画で出来ないことは無い世界になった。
監督はマット・リーヴィス (クローバー・フィールドの監督)
主役シーザーはモーションキャプチャーの第一人者
アンディー・サーキス、
ゲイリー・オールドマン、ジェイソン・クラーク
昔のマスク
コメント
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