いやぁ~1960年代の「戦争映画」が止まらなくなってしまった。
60年代凄い映画ばかり、何故この時期、戦争秀作が多いのだろうか?
第二次世界大戦が終わったのが1945年ゆえ、15~20年経ち
復興も進み、やっと戦争の被害や後遺症が薄れてきた。
一方米国も日本も映画が娯楽としての全盛時代を迎え、特にアクション
映画として戦争は格好の題材であった。
しかも、まだ戦争体験者が多数いて、戦争のエピソードが沢山あった。
よって脚本が豊富である、軍人経験者が大勢いるのでリアルな演技が
出来、戦車や衣装など正確な時代考証が出来たからである。
そもそも戦勝国の米国ハリウッドや英国が映画制作者ゆえ、自分は正義、
敵国のドイツや日本人を悪役として、どんどん派手に殺しても良かったから
である。これは昔、西部劇の敵役はアパッチ・コマンチ族などアメリカ・インデ
ィアンでドンドン撃ち殺したのと同じである。
最近のアクション映画の敵役に異星人が多いのは、インディアンや外国人
を悪役に仕立てて殺すことがハバかられる世になったこと、歴史的実戦争を
英雄活劇として描くことは軽薄であり、相手国の批判の対象になるからである。
しかし異星人とのSF戦争ばかりでは、どうしても荒唐無稽になる、その点
1960年代の第二次世界大戦と太平洋戦争映画の敵は生身のドイツ人、
日本人ゆえリアルだ。よってこの時代に戦争秀作ができたのは当然であった。
という訳で「荒鷲の要塞」1968に一言
「ナバロンの要塞」1961の原作者の(アリステア・マクリーン)が2匹の
ドジョウを狙って映画シナリオを書いた作品。ナバロンはドイツが地中海を
掌握すべく作った要塞なら、ここ「荒鷲」は要塞は、多くの欧州国境を挟
むアルプス山脈の断崖にある古城を要塞にしたものである。
オーストリアの「ホーヘンヴェルフェン城」でロケ、正に景勝地である。
ここに捕らわれている連合軍の米国将軍を救出すべく特殊チームが
編成された。リーダーをスミス少佐(リチャード・バートン)とした英国
情報部6人と米国のレンジャー部隊中尉(クリント・イーストウッド)で
あった。
戦争映画というよりスパイ映画といったほうが良いかも、ただでさえ
難攻不落な作戦なのに、このチーム内にスパイがいて次々、仲間が
殺される。内外の危険と、そもそも将軍が捕虜になったのも作戦の
一つで、あまりにも伏線が多すぎて良く判らないストーリーであった。
まぁ~大勢のドイツ兵に包囲され、激しい銃撃を受けるが主役二人に
弾が当たらないのが少々不思議?全体にご都合主義の感あり!
当時最高のスターであるリチャード・バートンは貫録十分、マカロニで人気
上昇途上だった(クリント・イーストウッド)殺しぶりは見もの。この組み
合わせ抜群であった。
監督はブライアン・G・ハットンです。DVDで改めてどうぞ。
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