いやぁ~ たっぷり堪能しました! 美味い料理を満腹に食べた
という感じ。それは「キング・コング」 長文です、ご容赦を。
前にも言及したことありますが、私が生まれて初めて「映画を見た!」
と認識した映画は「ゴジラ」'54、爾来ゴジラが好きで、好きで、
殆どのゴジラシリーズを見続けてきました。 そういえば、
私の映画感想文の最初は 米国産「GODZILLA」でしたネ。
「ゴジラ」の生みの親で私の尊敬する故(円谷英二)特撮監督は
元祖「ギング・コング」1933にすっかり魅了され、それが「ゴジラ」
を生み出す「きっかけ」になったと言っておられた、 その言葉が
私の心に残っていました。
その後、幼少の私も「ギング・コング」のリバイバルを見る機会があり、
髑髏島でのあの恐竜達との闘い、エンパイアステ-トビルでの複葉機
カーチス02C-2との決戦に、すっかり虜になってしまった記憶があります。
映画パンフレットを読むと、映画製作の経緯が書いてありましたが、
(ピーター・ジャクソン)監督が9才の時にTVで「キング・コング」
を見て、完璧に魅了され、それが自分を映画界に進ませ、いずれ
自分の手で「キング・コング」のリメークを創るゾ!との強い思いを、
今、実現させたとの由。
これぞ男の本懐、 凄い!立派!幸せな男、そしてうらやましい限り。
さて時は元祖と同じ1933年、「シンデレラマン」の如く米国は
大不況の真っ只中、B級の映画監督デナム(ジャック・ブラック)
は投資家に無断で映画製作を強行した。
彼の狙いは地図にもない人類未踏、未開の島「髑髏島=スカルIs」
での冒険活劇を創ること。しかしその島は有史以前の世界が、
そのまま残る正にロスト・ワールドであったのだ。
いやぁ~面白い!霧深い謎の海峡に深く進航して行く 老朽貨物船、
浚われたヒロイン(アン)を救助すべく島の奥へ踏み込んで行く捜索隊、
これから起こる途方もない恐怖をまだ知らない、何人生きて帰れるのか?
この辺が私の最も好きな場面で、何時も「行かなきゃいいのに」と思う。
さて、私の場合、ここを頂点に私のテンションは落ちて行くのですが、
今回は違った、恐竜集団の爆走、アンを廻っての恐竜 対 コングの闘い、
そして谷底の虫けらの襲撃、これでもか!という程 次から次へと
我々を圧倒し、血湧き肉踊りまくりで フラフラ、ヘトヘトの状態で、
嫌が央にもテンションが高まりました。
こんな映像どうやって創るのか? VFXはホント凄い!
アカデミー賞独占のあの「ロード of the リングス」3部作を練習台
にして、100%コンピューターを駆使したVFXの革新は止まること
を知らない様だ。天国の円谷英二さま!もう日本の特撮は完敗ですワ
さてヒロインのアン・ダロウは(ナオミ・ワッツ)である。
この映画の見せ場は迫力満点のVFXと、それ以外はある意味
コングとアンとの二人芝居である。
コングの目を通して見る我々観客はコングに完全にシンクロして、
すっかりN・ワッツに魅了されてしまった。
元祖キング・コングでは、コングの片思いだったが、今回はワッツの
潤んだ眼差しと表情から察するに、少々不道徳かもしれぬが獣と美女の
両思いである、よってこの映画の勝負はヒロインで決まる。
いやぁ~映画を観る内、この役、彼女以外の女優なら誰だろう?と
考えたが・・全く思いつかない! ある程度メジャーで、美しく、優しく、
憂いがあって、華奢だが強い意思、原始の獣をも虜にする魅力的な女性は
ワッツのみだ。(強いて言えば、Nキッドマンか?)
P・ジャクソン監督の選眼力の良さに脱帽ですワ。
ラストシ~ン、夕焼け美しい、エンパイアステートビルの頂上、
あの複葉機との戦闘名場面を見事に再現してくれた。
そして意外なほど美しく静かなコングの最期を演出しました。
多分監督は悲恋物語として余韻を残したのでしょう。
はじめて「キング・コング」を観る人も面白いと思うでしょう。
また元祖「キング・コング」のファンの方々も多分満足すると
思います。
私は元祖名作の良さを失う事無く、最新技術で見事にリメークした作品
を後世に残してくれたことに敬意を評したいと思います。感謝!
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