外国映画の監督で誰が一番好きか?と問われれば「アルフレッド・ヒッチコック」と
答えるでしょうネ。という訳で「ヒッチコック」(2013)に一言
何ゆえ一番か?彼の映画はどれも面白い、今でもDVDを借りては、時々見ています。
先ず、サスペンス映画なのに画面がエレガントである。更に主役男優女優とも美男・
美女である。シーン一つ一つが綿密に計算されており、観客は恐怖に落とされるが、
その手法を見たり、分析したりする楽しみがあるからです。
彼の代表作に「ダイヤルMを廻せ!」'54「裏窓」'54「めまい」'58「北北西に進路
を取れ」'59「鳥」'63「マーニー」'64など多々ありますが、最大のヒットした作品
は「サイコ」'60であります。
「ヒッチコック」の原作は「アルフレッド・ヒッチコック&メイキング・オブ・サイコ」
であり、「サイコ」という映画を作り上げるまでのエピソードを通してヒッチコックの
実像に迫る映画です。
今でこそ、世におぞましいホラー映画やDVDが氾濫しているが、ある意味ホラー
映画の雛形を作ったのが「サイコ」といえます。しかし当時は米欧の映倫機関の検閲が
厳しく、女優の裸や残酷なシーンなどは御法度な時代でありました。このエピソードは
この映画で述べています。
「サイコ」は1957年実際にあった猟奇的殺人(エド・ゲイン)事件(大量殺人と女の遺体
をなめし皮にして愛用)を題材にしたものだ。こんな身の毛もよだつグロな映画化に対し
てパラマウント映画が製作反対したため、ヒッチコックは自前資金で作るしかなかった。
しかし結果は世界的大ヒットとなり製作費80万ドルで1300万ドル稼ぎ出した。
1977の露悪本「ヒッチコック/映画と生涯」によるとヒッチコックがこの手の映画を作り
得たのは、彼の性的コンプレックスと絞殺趣味によるものと書かれており、この映画でも
自分の分身としてエド・ゲインが出てくるのはその性向の暗示でありましょう。
ヒッチコック役は(アンソニー・ホプキンス)、メーキャップ技術により実物そっくり、
彼は同じエド・ゲイン関連映画の「羊たちの沈黙」のレクター博士役を演じており、
これも何かの縁かもしれない。
「サイコ」といえば、あの有名なシャワー・シーン、ナイフ振り下ろし切り裂きを見事に
作り上げた。この断末魔の叫びにより(ジャネット・リー)を一躍スクリーム女優として
スターダムに押し上げた。このシーンに7日も掛けた由。
彼女も金髪(ブロンド)であるが、
(グレース・ケリー)(ヴェラ・マイルズ)そして極め付きは(ティッピ・ヘドレン)
へは正にストーカー状態でありました。
さてこの映画はヒッチコックの妻アルマが重要な役割をしていたことを紹介している。
アルマ役は(ヘレン・ミレン)が好演し熟年(68)の美しさを見事に維持していた。
またジェネット・リー役(スカーレット・ヨハンソン)の美しさに目を瞠った。
監督はサーシャ・ガヴァシ
ちなみに私の好きなヒッチコック女優は鳥とマーニーの(ヘティッピ・ヘドレン)でした。
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