「レッドクリフ」などというタイトルを聞くと、西部劇かな?と思ってしまう。
しかし漢字で書くと「赤壁」せ・き・へ・き となり、あぁ!これは有名な
「三国志」ではないか!と判った次第。
「三国志」は昔、むさぼり読んだ本、講談社の吉川英治文庫全八巻だった。
それから、この頃の私は「項羽と劉邦」司馬遼太郎全三巻などの中国歴史もの
にどっぷりと、のめり込んでいたものだ。
さて、時は今から1800年前、中国後漢帝国は衰退し、世は乱れ民衆は喘ぎ
苦しんでいた。国は群雄割拠状態、その中で三つ国「魏・ぎ][呉・ご][蜀・しょく]
が台頭していた。
三国志は、劉備(りゅうび)が関羽(かんう),張飛(ちょうひ)と桃園に義盟
を結び決起し、諸葛孔明(しょかつこうめい)を三顧の礼で軍師に迎い入れ、
覇権を目指す百年に渡る治乱興亡の壮大なドラマであります。
この映画はその中で最大の戦である「赤壁の戦い」を抽出したものだ。
正直凄い!いわゆる映画というものの魅力を全て網羅している映画である。
大画面大迫力、すばらしい音楽(岩代太郎)、はらはらする戦略戦術、
野心と権力闘争、その中で、義理と人情、愛もキッチリと取り入れた。
見ていて思った、CGもあるだろうが、これほどの大人員を要して戦争を
映像化出来るのは、人口13億もいる中国ならではだろう。
そしてハリウッドでキャリアを積む中国人監督のエンターテインメント性と
中国、ホンコン、台湾俳優の国際性が相まって見事な活劇を作り出したのだ。
この手の映画ではもう日本は敵わない!
監督は「フェイス・オフやMI-2」の呉宇森(ジョン・ウー)ですもの、
全ての英雄に一人ずつ、必ず武闘アクションの見せ場を作る念の入れようで、
私の年齢には少々疲れて見ていたほどである。
そして配役が良い!それぞれの人物の魅力を十分に発揮している。
呉の将軍「周愈・しゅうゆ」に中国の人気NO1の梁朝偉(トニー・レオン)、
「諸葛孔明」に日本人でありながら中国映画の金城武(かねしろたけし)
呉の君主「孫権・そんけん」にイケメン俳優の張震(チャン・チェン)
呉の武将「甘興・かんこう」に日本歌舞伎の中村獅童が好演、彼はジェット・
リーと競演した「スピリット」'06以来、中国映画付いているみたいだ。
そして周愈の妻「小僑・しょうきょう」、中国史の中でも絶世の美女であり、
なにしろ曹操が呉をねらった動機の一つであったほどの女、観客になるほど
と思わせるほどの美しさをもった台湾女優こそ林志玲(リン・チーリン)
私も曹操と同じ、人妻にすっかり魅せられました。
その魏の丞相「曹操・そうそう」に「始皇帝暗殺'98」の(チャン・フォンイー)
最後に「関羽・かんう」だが、彼が登場した時、私の頭に残っていた正に
関羽像がこれほどマッチした人物はいなかった(バーサン・ジャブ)さん。
彼はモンゴルの俳優で「チンギス・ハーン」役者で有名な人、なんとなく
朝青龍に似ている。
この映画は正に中・日・台湾・韓国が共同で作ったハリウッド映画です
今作は第一部のみで、あるいみ序曲 第二部は2009年の4月公開予定
いよいよ赤壁で 大船団の炎の戦いが始まる 皆様必見ですぞ
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