以下 ネタバレに注意してくださいませ。
いやぁ~コロナは罪深い、世界の映画ファンが待ちに待たされた。
当初の公開日は2020年4月3日だった。それが11月に延期され、
2021年4月に再延期され、そしてやっと10月1日に公開されたのです。
その映画は「007/ノー・タイム・トゥ・ダイ」(no time to die),
直訳すれば「死ぬ暇などない」でしょうか?
俳優や映画作者が全身全霊を傾け、これだけ大金を掛けた映画が、
途中で上映禁止されたり、入場禁止されたのでは勿体ない極みで
あり延期は当然であるが、私にとり映画延期は禁酒と同じく拷問
でありました。
(ダニエル・クレッグ)主演で007になってから、映画の規模も
質も内容も映像もかなりレベルが上がったと思う。初代007の
(ショーン・コネリー)はジェームス・ボンドというモノを作り上
げた本人ゆえ別格であるが、第6代目のD・クレイグはS・コネリー
に負けない007になったと思う。
いつも映画オープニング舞台に驚かされる。前作「SPECTRE」(2015)の
ロケ地メキシコ・シティーの街並みと「死者の日」の髑髏の異形に驚愕し、
魅了され死ぬまでに一度行ってみたい場所になった。今作はイタリアの
世界遺産マティーラである。山斜面に重なる石灰岩の洞窟住居群は誠に
不思議な造形である。ここも死ぬまでに行きたい場所になってしまった。
その細い城壁道で愛車アストン・マーティンDB5と敵との激しいカー
チェイスから始まった。激しいアクションと美しい景観が見ものである。
近年映像が見違えるようになったのはドローンの進歩であろう、鳥の目
の映像は欧州や世界遺産を舞台とする007映画のレベルを層上げたのだ。
今回の敵は今の「疫病パンデミック」である。誠にタイムリーである。
コロナは武漢研究所で作られたという噂の「人工説」の如く、DNA
操作された細菌を世界中の人に感染させ、特定の人を選んで病死させる、
つまり人類選別を狙ったものであった。またこの細菌はそもそも英国
情報機関MI6が極秘に開発したものであったことなど、武漢研究の
スポンサーは米国NPOとの噂と酷似している。正に「事実は小説より
奇なり」である。
この細菌兵器の製造軍団の首領がサフィンこそ、「ボヘミアン・ラプ
ソディー」(2018)でブレイクした(ラミ・マレック)である。
またボンド・ウーマンのマドレーヌはフランス女優(レア・セドゥ)
あの「MeToo運動」でハリウッドは変わった。女優は男の添え物と
いうセックスハラスメントは禁止となりボンド・ガールは無くなった。
終盤、007はサフィンが細菌毒草を製造している島に潜入した。
何と!そこは北海道の北方四島、日本とロシアが所有権を争う
デリケートな島である、英国軍の領空侵犯に対して日・露両国に
配慮しなければならないという件が面白い。
監督と脚本は日系アメリカ人の(キャリー・ジョージ・フクナガ)
日本人の遺伝子か?能面の殺し屋、サフィンの作務衣姿、お茶、
北方四島など日本が随所に出てきた。
米国映画の中で、アクションや大作の中で007は別格であると
あらためて再認識した次第です。
緊急事態解除になりました。劇場で見てくださいませ。
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