コラテラル「collateral 」という馴染みの無い英単語があるが、意味は「二次的な」
「傍系の」また「担保」という意味だ。
今までに「collateral damage」2002という映画があったが、「副次的な被害」
という意味で(アーノルド・シュワルツネッガー)の妻子が米軍軍事行動の
「巻き添え」をくって殺されてしまう内容だった。
また2004の映画「collateral]はタクシー運転手(ジェミーフォックス)が殺し屋
(トム・クルーズ)の仕事に巻き込まれてしまう内容で、意味は「巻き添え」である。
2017年の今作「素晴らしきかな、人生」の原題「collateral beauty」=の意味は
「幸せの{オマケ}」という意味で使われている。
「スミス都へ行く」1939を作った米国の名監督(フランク・キャプラ)は「素晴らしき
哉、人生」1946制作した、当時失敗作と評価されたが、後々クリスマス時の定番
映画として名作となったが、今作2017版はこの1946版を翻意して創ったものだ。
広告代理店の社長ハワード(ウイル・スミス)は6才の愛娘を失い自暴自棄,
出社もせず、人の話を聞かなくなった。結果、会社は倒産の瀬戸際、共同経営
者のホイット(エドワード・ノートン)は3人の役者を雇い、ハワードに天使からの
声だと信じさせろと指示した。
死神役の(ヘレン・ミレン)は「人は皆死ぬものだ」と伝える、愛の神役の
(キーラ・ナイトレイ)は「愛があれば生きる価値がある」と伝える、時の神役は
R&Bシンガーの(ジェイコブ・ラティモア)で「時間は人間の作った概念」に
過ぎない「時は不変ではない」とアインシュタインの理論を伝えた。
ハワードは3人を天使と思い、心を開きはじめた。子供を亡くした親のセラピー会
に顔を出し、同じく娘を亡くし苦しんでいるマデリン(ナオミ・ハリス)と知り合った。
彼は少しずつ愛というものを思い出してきた様だ。
マデリンの家を訪問した時、TVにビデオが流れており、そこにはマデリンの娘が
映っていた。な何と!ドン伝返し、謎が解けた。二人の娘は同じ子、つまり二人は
悲しみのあまり別れた夫婦だったのだ。愛が戻りつつあった。
子供を亡くした親の悲しみは想像を絶する、しかし生きて行かねばならない。
死の悲しみは辛いが、生きて居れば、必ず愛にはオマケもあるヨ!が主題である。
(ヘレン・ミレン)今年で72才!美しくエレガントだ。(キーラ・ナイトレイ)の
アヒル唇の魅力は健在。脇を固める会社の同僚(ケイト・ウインスレット)と
(マイケル・ペーニア)が良い、豪華な俳優を揃え、女性はプラダなどの
ブランド衣装をまとい、男の洒落たセリフの連続である。
監督は「プラダを着た悪魔」の(デヴィット・フランケル)
毎年出るニューヨークを舞台にしたクリスマス映画は本当に洒落ている、
今年もどんな作品が出るか楽しみだ。
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