欧州の歴史を見るとギリシャ・ローマ帝国から、現在に
至るまで戦争と国家群雄割拠の繰り返しであった。
今欧州はEUとして連合しているが、ギリシャなど金の
貸借りでギクシャクしている。その中で強かに生きて来た
世界で2番目に小さな国「モナコ公国」は大したものだ。
世界で一番小さな国バチカン市国は、カソリックという
世界一の宗教的権威によって世界中から集金し、
国を司っている。
モナコ公国は大国フランスの一角にあり、イタリアを隣国に
持ち、石油もない、軍隊もなくで、何故成り立ったのか?
それは大公家(グリマルディ家)のしたたかな政治力と
宣伝力によるものだろう。
この映画「グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札」(2014)
は当時ハリウッド、no1の女優(グレース・ケリー)は
モナコ公国のレーニエ大公に見初められ公妃となった。
その公妃として尊敬されるまでの苦労と、公国の危機
の物語。
私にとって歴代ハリウッド女優で最も美しいのは誰か?
と聞かれたら、美しさと気品を供えたグレース・ケリーと
答えるでしょう。誰が演じるのか?と思ったら、何と!
(ニコール・キッドマン)が抜擢された。少々趣は異
なりますが、現在NO1の美女優であり、納得!
さて第二次大戦後モナコは財政難に陥っていた。
大国フランスのドゴール大統領はモナコを併合すべく
次々難題を要求して来た。
存亡の危機に立たされた公国をグレース公妃は
彼女の機転と「一世一代の大芝居アピール」で
救うストーリーであります。
しかし映画に対してモナコ公家は史実に不正確
①「グレースが美化され過ぎている」②「レーニエ
大公(ティム・ロス)の表現に問題がある」として
批判している。カンヌ映画祭の出席を拒否した。
まぁ そうだろうレーニエ大公はこの小国を列強の
間でで独立を維持してきた知恵者である。
グレースとの結婚も、世界的観光立国、カジノ立国
で生きる戦略の一つなのでしょう。
当時の有名人、ヒッチコック、マリアカラス、オナシス、
そして米国国務長官マクナマラなどが登場する
この映画は当時の国家間の力関係として見ると
誠に興味深いです。マリアカラスのオペラも良い!
監督はオリヴィエ・アダン
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