風味としては手塚治虫のSF短編集を見ている感じの映画でした。
マニア受けするSF恋愛映画、好きだなこんな映画、誠に面白い!
中々科学的&哲学的な題名で「バタフライ・エフェクト」
これは「カオス理論」の一つで、一羽の蝶が羽ばたいて小さな風を
起こすと、その風が次々と波及して地球の裏側まで届くころには、
大きな台風になっているというもの。
人生をやり直したいという人は多いだろう。
もしあの時、あそこにいなければ事故にあわなかったのに!
もしあの時、あの人に合わなければ不幸せにならなかったのに!
もしあの時、勉強していればもっと成功していたのに!などなど。
過去にもどれれば、あの時を修正できれば、今はもっと益しなはずだ。
というわけでこの映画は過去に戻り、過去の出来事を一部修正する話。
それも初恋の彼女(エイミー・スマート)を守るためにだけに過去に
もどろうとする。
しかし、その小さな修正は現在にもどると予想もしなかった大きな変化
になってしまう。この映画の如く「小さな改善・大きな悪化」だって
ある!これこそカオス(混沌)理論の所以でありましょう。
SF世界で過去に戻るには、一般的にはアインシュタイン理論による
「タイムマシン」'02装置が必要である。
また「タイムライン」'03では量子の隙間を利用して他の平行宇宙に
移動するナノデクノロジー理論の平行宇宙移動装置が必要であった。
その点この映画はかなり安易、主役エヴァン(アシュトン・カッチャー)
は父からの遺伝で過去にもどれる超能力をもっていたという訳。
筋金入りのSFファンから見ると、こんな映画はSFではない!
単なる甘いファンタジー恋愛ものだとバッサリ斬られそう。
この映画を見ると「今の現在の境遇は過去の偶然の積み重ねなのだ
な~と」あらためて認識できる。
以前時々思うことがあった・・
「・・あの時あの場所で 女房に出会ってなければ・・・ナ~・・・」
しかしこの映画を見て思った。正に人の運命は「カオス理論」そのもの
もしあの時女房にあってなければ、今、さびしい一人暮らしの哀れな
おじさんだったかもしれない。やはりあの時出会って良かったのだと・・
これからの短い未来のために現在を精進しようと思った次第であります。
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