何処から手に入ったのか?1枚のローカル映画祭Ticket。題名は
「バスを待ちながら」キューバ映画で2000年カンヌ映画祭出品の作品らしい。
現キューバの国情は良く判らぬが、キューバといえば、カストロと
チェ・ゲバラの社会主義革命、そして「13Days」の如くJ・F・
ケネディーとフルフチョフのキューバ危機が思い出される。
昔、学生運動活発な頃、チェ・ゲバラは英雄だった。
その風貌は筋金入りの革命家らしく、惹きつけられるものがあった。
学校の廊下によく彼のポスターが貼ってあったと記憶。
1969年に「CHE!] 邦題「ゲバラ」が上映された。
主役ゲバラは(オマー・シャリフ)で本人風貌そっくりだった。
そしてカストロは(ジャック・パランス)だった。両役者ともフアンゆえ
期待して見た筈だが、不思議なほど、この映画の記憶は出てこない。
などなど思いながら劇場へ入った。
さて「バスを待ちながら」、何か芸術的作品かと思っていたが
なんと、キューバ庶民の生活を生き生き画いた喜劇であった。
キューバの名物は何処へ行っても「待ち行列」らしい、買い物、バス停、
銀行など全からく、待たされるのだ、よって人が先ず尋ねることは
「この行列の最後はどこですか?」これは米国などの経済封鎖により
極端に物資が不足していることと、キューバの官僚主義の弊害である。
ある田舎のバス乗り場に大勢の人が待っている、只でさえ少ない便数だが、
やって来るのは満席のバス、乗れるお客は数人のみ、時々空のバスが
来るが、特権階級・官僚用バスのお国柄である。
このドラマはバス待合所で何日も待たされる人々が、何とかするため、
スクラップ同然のバスを修理したり、駅を改造したりして、助け合う内に、
心が通じ、愛も生まれるという話。私の好きな群像ドラマである。
この国は白人、黒人、ムラ‐ト混血、人種は雑多である。
生活は貧しい、失業も多い、しかしラテン系の血なのか、楽天的だ。
しかも、したたかである。恋もS@Xも中々情熱的で楽しい。
この映画を見ていると、金も、ものも、地位も名誉もなくたって、
人間はしたたかに、楽しく生きて行けるヨ、人生くよくよしても
始まらぬ。という正に元気の出る映画です。
今の日本、不況、リストラ、失業、就職難、中年自殺など悲壮感で
一杯だが、落ち込んでいる我々日本人必見の映画と思いました。
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