2008年9月、米国で発生したリーマン・ブラザーズショックにより
世界金融危機と世界同時不況が勃発、2009年経済は奈落の底に落ちた。
当時のグリーンスパンFRB議長をして「100年に一度の経済危機」と
言わしめたほど大規模に、あらゆる金融商品や耐久消費材も暴落したのだ。
正直、私の商売も酷い目に合いましたヨ。2011年になり徐々経済回復
して来ているようですが、まだまだ道半ばでしょう。
2008年9月の時、世界の金融市場の中心地であり、ショックの震源地
ニューヨーク・ウォール街で何が行われていたか? 映画監督というより、
ジャーナリストといえる(オリーバー・ストン)監督の最新作品、誠に
興味深い映画「ウォール・ストリート」に一言。
投資銀行に勤めるジェイコブ・ムーア(シャイア・ラブーフ)は有能で
成功を収めていたが、突然信用不安が発生した。政府や他の金融機関に
救済を頼むも協力を得られず倒産した。恩人のオーナーは自殺した。
どうも、ライバル銀行の重役(ジョシュ・ブローリン)が裏で、煽りに
煽り、倒産に導いたことが判った。ジェイコブは復讐を誓った。
1988年「ウォール街」で金融界に君臨した男、インサーダー取引により
失脚し刑務所に入っていた男が出所してきたのだ。 ゴードン・ゲッコー
(マイケル・ダグラス)である。もはや「ゲッコー」という名は単なる映画
の登場人物名ではなく、実際の金融界で「欲の権化」としてよく使われる
普通名詞になっている。
ジェイコブは復讐にゲッコーの力を利用しようとした、しかしゲッコーは
逆にジェイコブを利用して金融界への復権を図ったのだ。ゲッコーの哲学は
「欲こそ善」=人間は全て欲で動く、冷酷非常で手段を選ばない男である。
果たして、彼らの計画は成功するのか?上映中ゆえ映画観てのお楽しみ。
マネーゲームのメッカ、ウォール街で人情的な復讐劇をするなどジェイコブ
は少々ウエット過ぎるし、インディー・ジョーンズの息子(S・ラブーフ)
はとても敏腕投資家に見えなかった。
但し彼の婚約者でゲッコーの娘(キャリー・マリガン)は「17歳の肖像」
(2009)で少女から大人になり、今正に、美しく可憐な女性になりましたネ。
さて経済としては・・・
前作である「ウォール街」1988年の時、米国のダウ平均株価は$2200
ドルだった。米国は世界中から金を集め消費を謳歌し株は上昇しつづけた。
貿易赤字、財政赤字でも、どんどん行け行けだった。正にマネーゲームを
繰り広げ、2007年で14,000ドルまで上昇して、リーマンショックで
7000ドルまで暴落したのだ。
日本はその間、1988年のバブルがはじけて日経平均株40000円が
7000円まで落ち、やっと16000円までもどって、リーマン・
ショックでまた7000円に落ちた。正に失われた20年を経験している。
今、世界各国が経済回復のために自国通貨を安くしている時に日本は円高
82円を強いられ。逆に日本国債はスペイン並みに下げられる始末。
いやはや「ウォール・ストリート」を観て思った、マネーゲームはベース
ボールと同じ、米国人ルールのゲームであり、また金持アラブ人や強欲な
中国人に歩がある。晴耕雨読、清貧好きな日本人には向きませんネ・・。
コメント
コメントフィードを購読すればディスカッションを追いかけることができます。