「ファイナル・ファンタジー(F.F)」と「やまかし」を連チャンで
観てしまいました。本来は別っこにすべきところですが、月末で
忙しいのでこの際、ごちゃまぜにして強引に一括論評お許し下さい。
今回は2本分ですので長いですゾ
まずどちらも脚本自体はど~ってことない作品であります。
どちらも演技派役者は一人も出ません、むしろ大根役者ばかり
両者とも心の奥を揺さぶる様な感動作品ではあり得ません。
F・Fの監督は何と!日本人(坂口博信)氏ゲームソフトF・Fの作者、
ゲーム大ヒットしたので今回の映画化と相成った由、ハワイで3年半
掛け、製作費は157億円とはすごい!
一方「ヤマカシ」はフランスの(リュック・ベッソン)制作費は多分・・
かなり安そうだ。「ジャンヌ・だるく」で金使い果たしたのか?
「F.F」は純粋全CG(Computer・Graphic)映画
「ヤマカシ」はアンチCG映画(昨今のアクションでは珍しい)
CGによるメカニックや天体描写はさすが中々なものでありました。
そもそもCGとは本来、人間では到底やれないアクションを現実化させる
ツールだ。
しかしどうだろう、この「F・F」の人間動作は緩慢過ぎるのだ。
そうか!CGを出来るだけ本物の人間に近づけ様とすればするほど
動作がノロマになるのだ。これは全く自己矛盾と言えよう
一方「やまかし」はCGを一切排除して、肉体限界のどこまでアクション
出来るかがテーマだ、つまりマトリックス的アクションを生身でやろう
というのだ。ビルを素手でのぼり、高い塀やビルの谷間を派手に飛越える
ドーベルマン犬との追っ駆けこは、CGを超えていた。
さて人物の表情であるが、F・Fでは髪の毛の一本一本まで表現し、
唇の動きは完全に人間に同調、英語のTH発音は歯の間に舌を挟んでいた。
正に完璧だ、しかし何か変だ、何か足りない、なんだろう?
そうか体臭と汗と不潔さなど生理的なものが足りないのだ、
それと人間のバカさだろうか。
一方「やまかし」のメンバー7名はアフリカ人やベトナム人である
さすがフランスだ、旧植民地の若者ばかり集めて作った映画なのだ。
皆反権力的で、ポリスとの追っかけは正に伝統的スラップスティックだ
ハイテンポで面白かったし、目無し帽を上げた時の顔が妙にかわゆいのだ。
映画というものは登場人物の「汗臭さ」や「間抜けさ」が表現されねば
面白くならないという事が良く判りましたゾ。
今回のCGではまだその域に達しておりません。大根役者の方々も当面
失業しないでしょう。
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