(プロメテウス)はギリシャ神話に登場する神である。
人間を創造した神はプロメテウスだという説がある。
人間に火を与えたのもプロメテウスであり、火を使える様に
なったゆえに人類は文明を作ることが出来たのだ。
宇宙船「プロメテウス」号は2093年、地球から35光年=327兆キロ
離れた衛星LV-223を目差していた。
この衛星には人類誕生の鍵を握っている宇宙生命体(エンジニア)が
存在すると考え、人類誕生の真実を解明するために、この星にやって
きたのだ。
人類の誕生には諸説がある。
「宗教」からは絶対的に、あくまでも人類は神の創造物である。
「ダーウインの進化論」からは共通の生物種を祖先として、それが
進化して人間となったという。
一方、人類は「宇宙人が起源」であるという説がある。
古代エジプト文明や、マヤ文明などを調べると当時の人類が造り得ない
もので、宇宙人の力と技術が介在しているというのが根拠である。
そもそもこのミッションが実現したのは、考古学者エリザベス・ショウ
(ノオミ・ラパス)らが古代遺跡の壁画を発掘し調査した結果、世界中
のどの壁画にも同じ星座が画かれており、それを分析する太陽系星図の
LV-223を示していたのだ。
彼女はこれは「宇宙への招待状」であると確信した。そして巨大企業が
この説を支持し、結果この大プロジエクトを実行したのだ。
この映画のパンフレットの最初に以下の英文が書かれている。
「The Search for our Begining could lead to our End」直訳すると
「人類創生の探索は人類終末へ導く」である。つまりこの映画の結末で
招待状は天国からでなく地獄からのものであったことを知るのだ。
「人類の起源」という大テーマは1968年(スタンリー・キューブリック)
が「2001年宇宙の旅」が示し、映画史に残る名作を作り上げた。
私は巨匠(リドリー・スコット)もこの「プロメテウス」で人類誕生の
大テーマに挑戦したのかと思ったが、それはそれ置き、「エイリアン」
の前日譚を作ってしまったのです。
「エイリアン」'79こそ彼を映画監督として世に知らしめた記念作であり、
彼はノスタルジックに又は義務として「エイリアン・ビギニング」を作っ
たと推察する。
私は根っからの「エイリアン」ファンですから、文句は言いませんヨ。
殺伐とした衛星の風景描写、宇宙船や内部インテリアの斬新性、また
様々なメカニック・グッズは未来を先取りし、見事なデザインである。
これには相当金を掛けていると推察。
その中で、まだエイリアンに成りえていない、エイリアン幼虫がじわ
じわと人間を蝕む恐怖は凄い、あらゆるシーンで映像の名人振りを見せ
てくれた。
それにしても創造主(神)は気まぐれである、自分で造った人類が意に
添わぬものと判ると全て絶滅させ、また新しいものを作ろうとする。
今我々は「試されている」のかもしれない・・・・・
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