お久しぶりデス、今回はX-MEN ファイナル・ディシジョンに一言
古今 異形の悲しみを扱った映画があった
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デイビット・クローネンバーグの「ザ・フライ」('86)
デイビット・リンチの「エレファントマン」(’90)
テイム・バートンの「シザー・ハンド」(’90)
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いずれも本人の意図に反し、その異形のため またその特殊且つ
抜きん出た能力ゆえ、普通の人間から疎まれ、いじめられ、攻撃された。
この「XーMEN Ⅲ」はその集大成みたな映画。
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まぁうらやましい能力の持ち主もいる、
ストーム(ハル・ベリー)などは天気予報士になれば天気予報100発100中だ。
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ウルヴァリン(ヒユー・ジャックマン)の腕っ節ならK-1やプライドの
チャンピオンとして大金を稼げたはず。
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ローク(アンナ・パキン)のKissは使い道はちょっと手加減せねばならぬが、
精力旺盛な青年達からエネルギーを抜いてあげる看護士がいいかもしれない。
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ミスティーク()のボディーならスーパーモデルになれる。
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アイスマンはアイスショーのオーナー、パイロはステーキハウスのシェフに
なれる。 皆 大金持ちに成れたはずなのに・・・・世渡りが下手なのか
異形なミュータントとして人間から差別されることになる。
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米国の歴史は(WASP)による移民差別の歴史であるが、人種間の
差別を終え、いよいよミュータントの番となったのだ。
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自分達の安泰にとり脅威の存在であるミュータントに強制投薬を施し
無力化する、いわゆるミュータント根絶やし作戦が展開されたのだ。
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果たしてこれに反抗するミュータントとの戦争に突入する、
サンフランシスコのゴールデンブリッジを抜いて渡し替えるシーンは
「十戒」以来の名場面である。
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私としては、人間側に狡猾の臭いを感じ、これに反抗蜂起したマグニート
(イアン・マッケラン)派に同調し観ていた次第であります。
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女超ミュータントのジーン・クレイ(ファムケ・ヤンセン)さんの強いこと
怖いこと、あんな恐そうな女に魅かれるウルヴァリアンやサイクロップスの
気が知れません、側にハル・ベリーというはるかに魅力的な女性がいるのにネ。
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そしてサイクロップスさんはリーダーのはずなのに1~3まで全く良いところ
ない哀れな役どころばかり、多分ヒュージャックマンがこの映画で売れっ子に
なったので、脇へ追いやられたと推測します、可愛そうな役者でした。
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いずれにせよ、ミュータントの穏健良識派の協力により平和共存となる、
米国人は西部開拓時代から、必ずこうなると楽天的に考えるクセがあるが、
現実はベトナム、イスラム世界と意のままにならぬ結果が多いのです。
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コメント
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