世に天敵とかはいるものだが、その二人の戦い振りを古今これほど多く、
これほどバリュエーションを持って、作品化されて来たものはない。
それは「吸血鬼ドラキュラ 対 ヘルシング博士の戦い」であります。
まぁしかし、最初にして且つ究極を作り上げた、英国ハマーフィルム社の、
(クリストファー・リー)ドラキュラ対(ピーター・カッシング)ヴァン・
ヘルシングに勝るシリーズ(1958~)はないと思います。
私にとって、ヴァン・ヘルシングというと必ずピーター・カッシングの
顔が浮かんでくるのは、このシリーズにのめり込んでいた証拠です。
ドラキュラはホラー界最大のスターであります。それと対峙する
ヘルシング役は従来そうそうたる大物役者が演じてきました。
79年「ドラキュラ」のヘルシングはなんとあの(ローレンス・オリビア)、
92年フランシス・コッポラ監督の「ドラキュラ」では(アンソニー・
ホプキンス)、2000年のスクリーム的「ドラキュリア」では私の好きな
(クリストファー・プラマー)が演じてました。
さて今回のヴァン・ヘルシングは今が旬の(ヒュー・ジャックマン)、
しかも主役はドラキュラでなく、ヘルシングの方である。なるほど、
ドラキュラもののバリュエーションを使い果たした観があったが、
この手があったか! しかも彼は無頼なおたずねものにして、且つ
怪物退治のプロという設定である。
よって彼と対決するのは、ドラキュラばかりでなく西洋の歴代怪物、
ジキル&ハイド、フランケンシュタイン、狼男と大集合。
監督は(ステーヴァン・ソマーズ)ゆえ、あのハムナプトラ的CGを
駆使して、迫力満点である。特に狼男の変身ぶりは見事である、
かって観客を驚かしたハウリング('81)の変身などは、もはや子供
だましとしか見えぬほど大進化した。
見所は何といっても、ドラキュラ主催大舞踏会!誠に絢爛で淫靡だ。
そして、ドラキュラの3人の花嫁たち! エロティックで且つ変身
するとグロテスクの極み、ああ!彼女達なら噛まれても良い!
あの退廃的な快楽の世界に共に浸りたい!と思うほどだ。
それにしても、 詰め込み過ぎ!話をいちいち丁寧に追う演出&編集は
ちとくどい、監督少々欲張りすぎて、話のディテールが判らなくなった。
その原因はヒロイン、アナ王女(ケイト・ベッキンセール)の超デカおっぱ、
否!バストとチョ~細のウエストの格差に目が眩み
正直、余りストーリーを追う状態にありませんでした。・・・
話が変な方向に行きそうなので、今朝はこの辺で・・清聴に感謝。
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