夜10時消灯 朝4時起床の 逆インソムニアの私がインソムニアを
観ましたので、一言
尤も 私がこの映画を観なければならない理由は、舞台が米国の
アラスカ州だからです。仕事の関係で、あの辺は私の縄張りなのです。
オープニングは小型飛行機が大氷河の上空を延々と飛ぶシーン
のっけからアラスカの大自然を見せてくれた。うれしいネ
氷河のコバルトブルーは神秘的である、しかし雪は削り取った土砂を
巻き込んでおり、意外と汚いものなのです。
その小型飛行機にはロス市警の名刑事(アル・パチーノ)と同僚刑事が
乗っていた。アラスカで起きた猟奇的少女殺人事件の助っ人として
わざわざ辺境にやって来たのだ。
アラスカの小さな町ナイトミュートという事になってるが、
どうも町並みがカナダ風に整然としすぎている。プロダクションノート
によると、ロケ地は、やはりカナダBC州のスコーミッシュであった。
南東アラスカ、カナダで各シーンに相応しい場所を転々としたのだろう。
犯人を追跡中にA・パチーノは曳航される原木筏から海中に落ちるシーン
がありました。あれ、私にも経験があるのですが、本当に危険なのですヨ
水面が丸太でふさがれて出られないし、隙間をねらうと丸太に挟まれて
つぶされる恐れがあるのです。
この映画の面白さは 犯人をじりじり追い詰める刑事という一方通行
でなく、犯人のしたたかな思考により、五分の立場に持ち込む事だ
A・チーノと五分の闘いを演じる犯人は何と!ロビン・ウイリアムズ
いつアドリブ・ジョークを出すのか心配しながら観ていたのだが
ひとの良さそうな男に潜む深層のすごみを見事に演じきった。
現地の新米刑事を演じた紅一点(ヒラリー・スワンク)が大人の男
同士のドラマに微妙に絡むのが面白い。彼女の顔をよく見ると
アングロサクソンというより、この地アラスカのネイティブ(原住民)
の血がありそうで、妙にはまり役に思えた。
A・パチーノはこの映画題名インソムニ(不眠症)に悩まされる
原因はこの地の夏は日の沈まない夜、いわゆる白夜である。
私が当地で仕事をしていた頃、よく現地の人に言われたものです
「日本に白夜がなくて良かったね、あったら日本人は12時間働いて、
その後ゴルフに行って体を壊しかねないものネ」・・・蓋し・・・
コメント
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