「イラク戦争」の不毛さをバッサリと切り捨てた!
「キングダムofヘブン」
永遠の聖地にして永遠の紛争地エルサレム
西暦1187年。十字軍対イスラム軍団の壮絶な戦いを画いた作品。
リドリー・スコット監督、 凄い映画を創ったものです。
この映画を通じて、2000年間も続いているパレスチナ争奪戦争と、
21世紀の戦争である「イラク戦争」の不毛さをバッサリと切り捨てた!
というより古から現在に至る、
キリスト教文明とイスラム教文明の戦いの不毛さを切り捨てた!
いやぁ~「グラディエーター」'00,も「グラックホーク・ダウン」
’01もこのキングダム・Hのための練習台だったのかと思える
大スケールでありました。
この大スケールの迫力は、やはり戦場シーン、
蟻の群れの如く押し寄せるイスラムの大軍の凄いこと凄いこと、
「ロード・オブ・リングス」や「スターウォーズ」の大軍団はCG
見え見えだったが、本作では全て本物のエキストラでないかと思わせる
迫力映像だ。
そして配役もよろしいですネ、渋い脇役陣が光る、
何と言っても賢将(ジェレミー・アイアンズ)!
この人「マリアカラス」「Being ジュリア」でもほんと知性派ばかり。
英雄にして父親(リーアム・ニーソン)、「エピソード1」「ギャングof
ユーヨーク」など、もう渋い父親役には欠かせない存在になったネ
悪役貴族(ブレダン・グリーン)この人は「トロイ」と全く
同じキャラで単純明快粗暴な悪党ばかり演じてる。
極めつけは七色仮面!否!ライ王(エドワード・ノートン)
この人の方を主役にして同じシーンを撮ったら、「嘆きのキングタム」
という悲劇の映画がもう1本できそうなくらい凄い存在感。
さらに凄いのはイスラム王サラディン(ハッサン・マスード)さん
この人はアラブの大スターらしいが、鋭い眼光と顔の深い深い皺を
見ただけでイスラム人の空恐ろしさが判る。
欧州を旅行すると判るが、各地にイスラム人(ペルシャやトルコ)
との何百年にも及ぶ戦跡が多数ある。いかに欧州人にとり脅威だったか
想像に難くない。
そして今も米国がイスラムと対立し、聖地エルサレムは領有をめぐり
ユダヤ人とアラブ人の永遠紛争の地である。
ヒロー(オーランド・ブルーム)がエルサレムを開け渡す時に
イスラムにとってこの地の意義は何かを問うた。サラディン曰く
「全く無価値」だ。 正に蓋し!
・・・ホント人間は無価値なことに血を流しすぎる・・・
コメント
コメントフィードを購読すればディスカッションを追いかけることができます。