私は(三谷幸喜)の群像ドラマが好きなのです。
主人公一人だと映画途中で飽きることがあります、何よりも群像
ドラマなら、必ず自分とシンクロする人物が出てくるから楽しいです。
大晦日の晩、ホテルで年を越す宿泊客とホテルマン達の様々な
人間模様を一同に見せてくれた映画。
白状すると私はホテルのロビーが大好きなのです、ホテルのロビー は
公道と同じ、しかし外の公道に座っていたら、おまわりさんから
注意されるが、ホテルのソファなら風に当たらず、リッチで座り心地
よろしく、じっくり行き交う人を観察できて楽しいでのです。
その人物像や人間関係をあれこれ詮索するのは私にとって至福、
この映画の面白さは、劇場の客席=ロビーのソファから他人の
人生をのぞき見できることです。
やはり、私がシンクロしたのは受賞予定の学者(角野卓造)さん、
スケベはしたいし、立場はあるし、彼の狼狽振りに唯々爆笑。
それにしてもコールガールの(篠原涼子)は気立てが良くて
可愛ゆくて天使に思えたし、アシスタント女性マネージャー
(戸田恵子)はこんな顔のこんな感じの人必ず回りにいそうで
好感が持てました。
よく葬儀などで、ご一家共通の遺伝的特徴に気が付くことあるが、
あの大耳な親子は笑えた、三谷幸喜監督の鋭い観察力に脱帽。
それから二枚目の代表、唐沢寿明とオダギリジョーをここまで下げ
辱めてくれたことに、並の男を代表して監督にお礼を申し上げたい。
いずれにしても、登場人物は例外なく、欠点や弱点を持っている、
これをどうカバーするかが人間ドラマの面白さでしょう。
世の中、欠点の無い人はいない。正に元気がでるコメディーでした。
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